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竹中工務店

日産自動車グローバル本社

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設計者の想い

住田 悟良竹中工務店設計部

日本の伝統である機能美“JAPANESE DNA”をデザインの基調とし、公共通路を積極的に建物に取り込んだ私企業と公共との新しい在り方、外装ルーバーに代表される省エネルギーや自然エネルギー利用の最大化、オフィスに吹抜空間と階段を連続させ、人々が出会い新しい価値創造を誘発する場を設計のテーマとしました。

プロジェクト概要

建築地 神奈川県横浜市
建築主 日産自動車株式会社
設計・監理 竹中工務店
設計監督 谷口吉生
施工 清水建設
建築面積 9,009㎡
延床面積 92,102㎡
構造/階数 鉄骨造/地下2階、地上22階
工期 2007.1~2009.4

配置計画・全体形状

低層部は前面の帷子川に正対させ、高層部は前面道路及び近傍する高層ビルと軸を正対させ、整然とした街区の景観を形成しました。

敷地形状から導かれる低層部の円弧を高層部にも展開したその全体形状は、日産自動車がこのプロジェクトにかけた想いである「可能性という大海に漕ぎ出す帆船(ふね)」、“A sailboat on a voyage across an ocean of unlimited possibilities”にも見て取れるデザインとしました。

外装計画

外観を特徴付けるルーバーは、室内へ直接差し込む日射を遮り、窓周りの熱負荷を軽減すると同時に、その上面で光を反射させ建物の奥まで自然光を導き、明るく快適な執務空間を実現して省エネルギー効果を高めています。

このルーバーは複数の直線部材で構成されていますが、先端部材のみ曲げ加工とすることで半径180mの緩やかな円弧が感じられるように工夫しています。

外装計画

建物2階レベルを貫通する、横浜駅側の帷子川に架かる東口デッキとみなとみらい21(MM21)地区をつなぐ公共のペデストリアンデッキは、1日約6万人の通行が想定されています。
このデッキを緩やかなS字曲線とし、全長にわたりギャラリーを一望出来る道空間としました。

外装計画

有効面積4,000㎡、3層分の高さを持つギャラリーは、屋外を含め28台の車両が展示可能で、訪れた人々が、くつろいだ雰囲気の中で車文化を通してさまざまな知識を習得しながらゆっくり回遊出来、カフェも備えたゆとりのある計画としました。

敷地南側の交差点に面した場所と、北側の遊歩道沿いには屋外ギャラリーを設け、内部ギャラリーと視覚的に一体性を持たせ、低層部を介して街区との連続性が保たれるようにしました。

外装計画

本社オフィス機能は「知の創造」をテーマとし、実現のための空間構成のキーワードを「俊敏性・偶発的な出会い・フレキシビリティ」としました。

具体的には、階段を持つ2層の吹き抜けを南北で1層ずつずらして設け、空間的にも動線的にも一筆書きでたどれる構成とし、本社としての一体感を象徴しています。この2層の吹き抜けを「縁側空間」と名付け、より親密なコミュニケーションを誘発し、新たな知の刺激が得られるゾーンと位置付けました。

外装計画

低層部屋上はエネルギーを感じさせるデザインを意図し、波にも、また地形のうねりにも見て取れる緑のランドスケープとしました。機能的には、従業員のリフレッシュスペースとして積極的に活用されています。

また、緑化によるヒートアイランド対策効果は、横浜市及びIBEC(建築環境・省エネルギー機構)の「CASBEE」においてオフィス建築として最高位の数値認証を受け、環境省の地球温暖化抑制推進事業である、「クールシティ制度」の適用などにつながっています。