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竹中工務店

渋谷教育学園幕張中学高等学校 創立30周年メモリアルタワー

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設計担当者の想い

佐田野 剛竹中工務店 東京本店 設計部

キャンパスアプローチ正面に象徴的に建ち上がる棟は、既存の図書館機能を拡充して収蔵書籍数を約12万冊に増やすことに加え、コンピュータ・音楽・美術などの教室群を同一空間内に設けて視覚的にも連続させ、学校の建学の精神である「自調・自考」の実践の場として、新しい教育環境の創出を意図しました。

プロジェクト概要

建築地 千葉市美浜区若葉1-3
建築主 (学)渋谷教育学園
設計施工 竹中工務店
建築面積 1,976㎡
延床面積 6,074㎡
構造/階数 RC,SRC,S/F6
工期 2011.10~2013.4

角形が浮かぶ象徴的な外観

外観は、「自ら調べる」実践の場としての図書館の上部に、「自ら考える」場である楔(くさび)形の教室群をのせ、記念館にふさわしい象徴的な形体としました。こうして生まれた北側斜面の断面により、北側グラウンドへの日射確保や、グラウンドに吹く北風を南に受け流す効果も生み出しています。

環境的には、三角形断面と縁側状の廊下が教室を取り囲む構成にすることにより、高いPAL(年間熱負荷係数)値を達成しています。また、6階テラスには菜園を設置し、教室に隣接する3~5階のテラスは緑化して、内部空間とつながる豊かな環境を計画しました。基礎部分の躯体を経由して外気を体育館前のエントランスホールに送るクールチューブ、煙突効果を利用した階段室換気システム、各階熱交換型空調・自然換気など、自然エネルギーの積極的な利用も図っています。

柔らかな境界を持つ図書館

学校関係者の方々の試みにより、従来は静かに本を読むだけの場所であった図書館が、ラウンジでの語らい、レクチャースペースでのサッカーのフォーメーション指導、ミーティングスペースでの委員会活動など、対話をしながら自主的に学べる新しい教育環境に変わり始めています。

階ともつながる図書館

北側斜面の三角形断面により、図書館へ安定した自然光・間接光を取り入れ、吹き抜けを介して上階のスチューデントホールが見通せるようにしました。建築全体が、学校の建学の精神の実践の場となっています。

変化に富んだ階段室

三角形断面を2階から6階までつなぐ内部階段は、安全性を考慮して階ごとに位置をずらして配置しています。上部トップライトからの自然光は時間とともに表情を変え、変化に富んだ環境を実現しています。

5階スチューデントホール

当建物は、最上階の啓発室からスチューデントホール、下階の開架閲覧室、グラウンドへと視覚的に連続しています。スチューデントホールでは、本を読んだり、テラスで語り合ったり、ボルダリング壁(フリークライミングの一種)を登ったり、壁画を鑑賞したりと、一つの空間に包まれた「自ら考える場」を具現化しています。

天然木の6階啓発室

6階の啓発室は、400人収容の多目的ホールで、中央部の席をロールバックさせて平土間としても使用できます。ステージ奥の開口を通してグラウンドまで見通すことが可能です。

ホール側面には天然木横ルーバーを使用した吸音壁を用い、木製の家具も設置しました。電動開閉式のハイサイドライトと遮光ブラインドによる自然光・風の取り入れが可能で、生徒の感性や情操教育にも配慮しています。