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竹中工務店

資生堂銀座ビル

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設計担当者の想い

美島 康人竹中工務店 東京本店 設計部

建築主の高い美意識とオリジナリティへのこだわり、銀座に対する熱い想いを受けて、デザイン・技術・プロダクト・インテリア・アートまで建築主側のデザイナーとチームを組んで、銀座という地に唯一無二の新しい風景を創出することができました。

山仲 多佳竹中工務店 東京本店 設計部

コンペでの受注決定から3年間、施設コンセプトをはじめ、働き方やデザインに至るまで建築主と密に検討を重ね、試行錯誤のなか新しいことに挑戦し続けたことで建物が1つにまとまり、オリジナリティに富んだ建築を生み出すことができたと考えています。

プロジェクト概要

建築地 東京都中央区銀座7-5-5
建築主 (株)資生堂
設計施工 竹中工務店
建築面積 940㎡
延床面積 9,958㎡
構造/階数 S,SRC/B2,F10,P2
工期 2012.1~2013.7

未来唐草に包まれた外観

銀座で創業し、銀座とともに発展してきた建築主のクリエイティブ機能を集約した「価値創造拠点」となる旧本社屋の建替です。ワークプレイスだけではなく、多目的ホールや美容施設、レストランや商業スペースなど、館内全体が銀座の地の利を生かし、地域の発展に寄与する用途で構成されています。

「先進性×品格・豊かさ×オリジン」をデザインコンセプトに、建物全体を「未来唐草」と名付けたオリジナルデザインのアルミシェードで包み込み、本籍地に建つ建物にふさわしい象徴的な外観とし、銀座に新しい風景を創出しました。

美しい流線による未来の唐草

独創的な表現と、視線や日照制御などの室内環境への配慮から外装に設置したアルミシェードによる「未来唐草」は、1本の美しい流線が植物のように四方につながっていくデザインです。自立する美しい皮膜を実現するために、ダイヤモンドの立体トラス構造を参照し、さまざまなスタディと検証を経てシステム化しました。

美意識を体現するエントランスホール

エントランスホールは、外装と呼応させながら、「万物資生(すべては大地から生まれる)」をキーワードに、自然の美しさ・豊かさを天然素材と有機的な曲線、光で表現しました。

柔らかな石積みの壁と花椿形の光で構成した空間に、建築主側のデザイナーによる 「万物資生」の現代的なグラフィックを、白の大理石の上に黒の大理石で象嵌(ぞうがん)した床と、未来的な素材であるカーボンファイバー製の植物的な特注家具を配置し、建築主の美意識を体現する空間としました。

ワークプレイスの吹き抜け空間

ナレッジスタジアムと呼ぶオフィス9~10階の吹き抜け部分は、知の集積とコミュニケーションの核となる、クリエイティブ機能を持つ多目的スペースとしました。2層にわたって設けた本棚は、知の集積を象徴する役割とともに、吹き抜けとオフィスを緩やかに仕切るパーティションとしての役割を持たせています。

「万物資生」を象徴する「資生の庭」

屋上には、お稲荷様を中心とした「鎮守の森」、屋外でのワークスペースとしての「語らいの木陰」、化粧品の原材料を栽培する「知見の水辺」を配し、大地の恵みに触れ、地球環境への関心を高める、銀座では稀少な空間としました。

「資生の庭」と名付けられたこの空間の植生は、銀座地区の生物調査を基に、鳥類や昆虫類の中継点としてさまざまな樹種を選定しています。

レストラン「ロオジエ」

今日のアールデコ・食文化の発信を担う「ロオジエ」のインテリアデザインには、フランス人デザイナーのピエール=イヴ・ロション氏が起用されました。アールデコ様式など既存店の伝統の継承とそこからの革新をコンセプトに、象徴的な円形の吹き抜けを中心に、ダイナミックで求心性の高い空間となっています。
モチーフや素材は、格式を感じさせる重厚な石やブロンズを用いる一方で、開放感を漂わせるモダンでエレガントなガラスや布などが採用されています。