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竹中工務店

EX TOWER + EX THEATER ROPPONGI

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設計担当者の想い

茶谷 明男竹中工務店 東京本店 設計部

当プロジェクトはテレビ朝日開局55周年を記念して、テレビ朝日グループの入居する高さ約92mの「EX TOWER」と、念願とされていた自社多目的ホール「EX THEATER ROPPONGI」を地下に設けた複合施設として計画されました。当社が土地取得前のボリュームスタディから参画し、周辺地域との調和に配慮しながら都市に新たな文化発信の拠点をつくるという基本方針のもと、設計着手から約3年という短期間で完成したプロジェクトです。

プロジェクト概要

建築地 東京都港区西麻布1-2-9
建築主 (株)テレビ朝日
設計施工 竹中工務店
建築面積 3,011㎡
延床面積 17,825㎡
構造/階数 S,SRC/B4,F17,P2
工期 2011.11~2013.10

街路との応答と周辺環境への配慮

タワー部分は、近隣の日照確保や風環境への配慮から低層部をカットし、約13m跳ね出したトラスの上部にオフィスフロアを載せています。カットされてできた外部吹き抜けは、六本木通り側メインゲートと屋上庭園を一体化し来館者を通りから誘い込むとともに、街との立体的な連続感をもたらします。

各階の制振装置や、風揺れ防止及び地下シアターで観客がリズムに合わせて起こす震動への対策として設置した「AMD(アクティブ・マス・ダンパー)」により、安全・安心なワークプレイスを実現しました。

都市への表情をつくりだす外装フィン

当施設は、六本木という都市の喧騒(ノイズ)の中にあって、新しい文化の律動(リズム)を発信する場であり、テレビ放送局=“電波”、多目的シアター=“音波”というイメージの連想から“波”をデザインテーマとして、外装フィンをランダムに配置しました。

日射の遮蔽(しゃへい)や、視線制御などの実用上の効果に加え、見る位置や時刻によって多様な表情をつくり出します。夜間はLEDの光を受けたフィンにより、ファサード全面がディスプレイに様変わりします。

人や生き物に優しい庭園

施設で働くクリエーターやシアター来訪者に親しまれ、自然と触れ合える施設とすることがもう一つのテーマでした。2階に相当するシアター屋上部の約1,200m2を緑化デッキとし、季節の変化に応じて開花を楽しめるよう、エゴノキ・ハナミヅキ・ソメイヨシノ・コブシ・サルスベリ・ハナモモなどの多様な樹列で構成しました。

毛利庭園と青山墓地の双方から約300mの中間点に位置する新たな緑地は、虫や鳥などの生き物が休憩する中継地としての役割も果たします。

街と呼応する低層部

六本木通り側の約55mのフロンテージを、タワーと同一のフィンと季節の移ろいを演出する壁面緑化によりリズミカルに構成し、街の雑踏の中でのプレゼンスを際立たせています。

シアターエントランスと2階ロビーをつなぐ大階段には着座可能なコーナーを併設し、道行く人との間に“見る・見られる”の関係をつくります。メインゲートにはダイナミックなLED サイネージシステムを採用し、リアルタイムの情報発信を行います。アナログとデジタルの共存により、“いま”の文化・流行を発信します。

素材を生かしたEVホール

シンプルかつモノトーンで構成された基準階エレベーターホールは、壁面のリブ付成形板が自然光を受けてつくる陰影が柔らかい表情をもたらします。

階を示す数字が、リブのくぼみに貼ったシートで浮かびあがるデザインとし、見る角度によりテレビ朝日の新旧フォントが見えるだまし絵的仕掛けを折り込んでいます。エレベーターの到着を知らせるホールランタンは建物形状をかたどり、建物全体の配置からディテールまでデザインに一貫性を持たせています。

感動を分かち合うシアター

「EX THEATER ROPPONGI」は、世界に名を馳(は)せる“六本木”にふさわしいシアターとして、多様な目的・演出に対応できるようブラックトーンで全体をまとめました。舞台までの水平距離を最大22mに抑えることで、観客と演者が一体感を持てる構成としています。

壁面埋込みのLEDラインは、舞台演出ディスプレイとの連動が可能です。可動椅子機構により、スタンディングのライブハウス形式で1,746人、椅子席で920人を収容できます。