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環境にやさしい超高層建物の解体技術「竹中ハットダウン工法」で旧ホテルプラザ(大阪市北区大淀南)の解体に着手

リリース
2012年2月22日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:竹中統一)は、都心における超高層建物の解体工法として、ビル上部に周囲を覆った移動式解体工場(ハット)を設置し、下階へ移動させながら順次ビルの解体を行う「竹中ハットダウン工法」(※)を開発しました。ハットは天井クレーンを含む解体設備が一体となっており、解体する建物躯体を包みながら隙間なく降下し、解体材も全て建物内部を通して降ろすため、従来工法に比べより安全で環境にやさしい解体が可能です。
当社では本工法を超高層ビル「旧ホテルプラザ」の解体工事に採用し、本年2月から着手します。
本工法による解体は、従来のブレーカーや圧砕重機などをほとんど用いることなく、ハットの中でカッターやワイヤーソーを用いてブロック単位に切断するため、粉塵や騒音の拡散を低減することができます。また、解体したブロックは建物内部から天井クレーンで降ろすので周辺への飛来落下の恐れがなく、都心部における工事に有効です。
当社は、「大阪タワー」の解体工事(2009年9月)に際して、塔の外周柱脚部の切断とジャッキダウンを繰り返し解体する「竹中グリップダウン工法」を開発・適用した実績がありますが、今後も様々な建物条件における安全で環境にやさしい解体工法の検討・開発を行い、そのニーズに応えていきたいと考えています。

ハットダウン(HAT DOWN)は竹中工務店の登録商標です。

■本工法のメリット

ハットで解体作業エリアを覆うことにより周辺への粉塵、騒音の拡散を防止できる。
開閉式屋根とすることで、最適な内部作業環境を確保できる。
解体材は建物内部から天井クレーンで降ろすため、周辺への飛来落下を防止できる。
設備を一体化することにより、高所作業の低減と盛り替え時の隙間をなくし、飛来落下を防止できる。
一体化ユニットを外周柱で支持する機構を採用することで、広い作業スペースの確保と様々な建物形状への柔軟な対応ができる。

以上のようなメリットにより、安全面・環境面で従来工法の問題点を大きく改善します。

■本工法による解体イメージ

解体イメージ

■「旧ホテルプラザ」解体工事における本工法の概要

移動式解体工場「ハット」概要図

当工事で用いるハットの主な仕様は、高さ19m、幅19.6m、長さ92.3m、自重412t。外周全面を防音パネルで覆い、天井部は解体作業内容や天候、温度、湿度などの状況に応じて開閉できる屋根構造となっています。ハットの昇降部は22台のジャッキを据え付けており、ハットが位置するフロアーの内部解体後、ハット全体を約1時間かけて1フロアー分(約2.95m)降下させ、次の内部解体に備えます。解体フロアーは3つの工区に分け、各工区に天井クレーン1基と荷降し開口部があります。3工区は同時に作業を行い、柱・壁・床等を1フロアー当たり約176ピースに解体し、それぞれの荷降ろし開口部より1階まで降ろします。この作業を高層棟部23階(地上約77m)から5階(地上約15m)まで、2月から7月の予定で14回ハットダウンを繰り返し行います。 (4階以下の低層棟部分については、重機による圧砕解体を実施)

■本工法開発の背景

都心での土地の有効利用として、1960年代後半に建設ラッシュが始まった超高層建物は竣工から約40年が経過し、耐震安全性、設備の老朽化、IT化への対応などからリニューアルや建て替えの判断時期を迎えようとしています。
国内には100mを超える高さの超高層建物が700棟以上あり、そのうち100棟が築20年を超えています。今後、解体を必要とする超高層建物の増加が予想され、安全で環境にやさしい解体工法が必要とされています。