地震後の免震層ズレも修正「多機能オイルダンパー(汎用型)」を開発
~三田ベルジュビルに初めて適用~
2012年5月10日
株式会社竹中工務店
竹中工務店(社長:竹中統一)は、①地震時の揺れを減らす「減衰機能」、②風の力に対して抵抗する「ロック機能」、③地震後の免震層の残留変形(建物の元の位置からのズレ)を戻す「ジャッキ機能」の3機能を併せ持つ※「ジャッキ機能付き多機能オイルダンパー」をカヤバシステムマシナリー(社長:石井英勝)と共同開発し、5月31日竣工予定の「三田ベルジュビル新築工事」(港区芝)に初適用しました。
(共同特許出願中)
| ※ | 2001年に開発した多機能ダンパーを改良し、オイルダンパーと油圧ユニットを分離しました。 |
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東日本大震災を受けて2012年3月に国土交通省国土技術政策総合研究所、独立行政法人建築研究所が発表した「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震被害調査報告」等では免震建物の免震効果による耐震安全性が改めて確認されたとともに、免震層に残留変形が見られたことも公表されました。
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一般的に免震建物の免震層は、必要性に応じて、残留変形を修正するために、仮設ジャッキが設置できるように計画されています。
一方、中間階に免震層がありエレベーターシャフトが貫通している建物の免震層は、わずかな残留変形がエレベーター運転に支障を与えるため、迅速な残留変形の修正が望まれますが、仮設ジャッキの搬出入、残留変形の修正作業に多くの時間を要します。
「三田ベルジュビル」は、25階床下(地上114m)部分に免震層が設けられているため、本技術を採用することにより、仮設ジャッキの搬出入なく、すぐに残留変形を修正することを可能にしました。なお、現地においてジャッキ機能の性能を確認しています。
本技術は、中間階に免震層がある建物への適用はもちろん、基礎部分に免震層がある建物でも適用が可能であり、今後積極的な展開を行っていきます。
■特長
| ① | 「減衰機能」、「ロック機能」、「ジャッキ機能」3役を1台でこなす 本技術は、「減衰機能」、「ロック機能」、「ジャッキ機能」を有しており、状況に応じてボタン操作で必要な機能の切り替えが可能です。地震後、免震層に残留変形が残った場合にも、オイルダンパーをボタン1つで「ジャッキ機能」に切り替えることにより、仮設ジャッキを用いることなく免震層の位置を元に戻すことが可能です。 |
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| ② | 迅速に免震層の残留変形(ズレ)の修正を行うことが可能 従来では必要であった仮設ジャッキの搬出入および、取付け作業が不要となるため、迅速に免震層の残留変形を修正することが可能です。 |
■概要
本技術は、地震時の減衰機能と風時のロック機能を有する免震構造用のオイルダンパーと油圧ユニットおよび、それらを接続する着脱可能な油圧ホースで構成されています。
本オイルダンパーをジャッキとして使用する時は、オイルダンパーと油圧ユニットを油圧ホースで接続した状態で、オイルダンパーをロック機能に切り替えます。ジャッキの操作は、油圧ユニット内にあるレバーにより行います。
オイルダンパーおよび、油圧ユニットは、免震層を構成する免震装置の特性に合わせてそれぞれ必要な台数を設置します。
![]() ジャッキ機能付きオイルダンパーの構成 |
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