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高いレベルのバイオセーフティを実現するために模擬実証の研究拠点を構築

~再生医療・バイオ医薬の品質と安全性の実証に貢献~

リリース

2015年1月5日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:宮下正裕)は、政府が成長戦略の柱と位置付ける再生医療・創薬分野に関連するバイオクリーン※1・バイオハザード※2対策施設の品質と安全性を実証する研究拠点を、技術研究所内(千葉県印西市)に構築します。

今回構築する研究拠点は、WHO(世界保健機構)の「実験室バイオセーフティ指針」が求める最高レベルの建築設備を有する実験施設です。細胞や微生物を扱う再生医療・創薬分野に必要な施設の建築設備の運用方法や、施設内で使用される封じ込め機器の操作条件を任意に設定する建築設備を備えています。この実験施設で、実際の施設と同じ環境条件を再現し、模擬的に安全な物質や微生物※3を使って、施設の計画・運用、更に微生物等の取扱いに関する操作手順を評価することができます。

当社は、これまでもバイオクリーン施設の無菌環境の構築技術を「バイオセーフ®」 として提供してきました。今後は、これらの技術の更なるレベルアップを目指すとともに、本実験施設を、細胞や微生物等を扱う施設の課題を解決する環境制御技術の開発に活用することにより、最適なバイオハザード対策施設のエンジニアリング力の強化に取り組みます。

更に、当該研究施設をオープンイノベーションの活動拠点と位置付け、大学・研究機関・民間の製薬会社及び医療機器・製薬機器メーカーとのアライアンスを通じ、関連分野の技術と産業発展に貢献していきます。また、研究成果を展開し、リーディングカンパニーとしてお客様の施設計画に対して常時・非常時の施設運用を含めた総合的なソリューションを提供します。

実験施設は、2015年10月に完成予定です。

■施設概要

場  所 竹中技術研究所(千葉県印西市大塚1-5-1)
建築規模 既存実験施設の一部を改修(地下1階、地上2階)
延床面積 約600m2
整備費用 約7億円

■背景

次世代医療として期待される再生医療、細胞治療、遺伝子治療と創薬におけるバイオ医薬品の実用化は、政府が成長戦略の柱として、産学官連携による国際競争力の強化に向けた取り組みを行っています。関西圏は、国際戦略総合特区に指定され、規制緩和と支援制度によりライフサイエンス分野に積極的な投資が見込まれます。神戸市は、国家戦略特区でiPS細胞を活用した目の治療拠点を設ける事業計画を発表しました。東京圏においても高度医療提供事業が検討されています。
再生医療分野においては、2014年11月25日に施行された改正薬事法により、「再生医療等製品」が規定に加えられ、民間企業も細胞の培養を医療機関から受託して、事業運営ができるようなり、この分野への民間企業の進出が見込まれます。
医薬品分野においては、従来の化学合成による新薬に加え、タンパク質や、細胞、ウイルス、バクテリアなど生物由来の物質を基に生産されるバイオ医薬品の成長が期待されています。

■当該分野の課題解決

再生医療に使う細胞は、製造工程と細胞の品質を厳格に管理された特殊な細胞調製施設で行います。無菌環境を維持するためには、外部と比べて常に気圧を高く制御(陽圧管理)するバイオクリーンの技術が重要となります。また、遺伝子組み換え細胞やウイルスを取り扱う場合は、入退室は一方向に規制し、周辺に比べて常に気圧を低く制御(陰圧管理)するバイオハザード対策の技術が重要になります。
当社は、電子デバイス・医薬品分野で培ったクリーンルーム技術及び、高活性医薬品※4の取扱いに関する封じ込め技術等のケミカルハザード対策の既保有技術を活かして、当該分野の課題解決に応えていきます。

※1 バイオクリーン:高性能のフィルターで空気を清浄化して、塵埃に加えて微生物(真菌、細菌、ウイルス)を排除して、室内汚染を防止する技術のことで、薬品、食品工場や病院で利用される部屋を、バイオロジカルクリーンルーム(BCR)と呼びます。
※2 バイオハザード:実験室や病院内から危険な微生物(細菌・ウイルスなど)が外部へ漏出することによる災害や、遺伝子操作を行った微生物による生態系の破壊や感染症の危険性のことです。その対策には、危険な微生物を実験室内に封じ込める措置を行います。
※3 模擬的に安全な物質や微生物:模擬的に使う安全な物質には、ATP(アデノシン三リン酸)、ラクトース(乳糖)などがあります。安全な微生物には非病原性大腸菌、納豆菌などがあります。
※4 高活性医薬品:高生理活性医薬品、高薬理活性医薬品とも言い、抗がん剤やホルモン剤など少量でも高い薬効を示す医薬品のことです。