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参詣者の安全を最優先し境内全体を免震化
水天宮の建替計画において境内を一新した建替えが完了

リリース

2016年3月15日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:宮下正裕)は、水天宮(東京都中央区)の建替計画において境内全体の免震化を行いました。
本計画は、平成30年(2018年)に江戸鎮座200年を迎える記念事業として、社殿・社務所の建替を行うものです。大勢の参詣者が訪れる、安産祈願では都内有数の神社において、境内全体を免震化することで、既存建物の持つ伝統的な趣を残しつつ、地震から参詣者の安全を守る魅力ある伝統建築を創造しました。

本工事への導入技術

境内全体免震

大勢の参詣者で賑わう参道をはじめ、回廊、建物など約2400㎡に及ぶ境内全体に高い安全性をもたせるため、免震構造を採用しました。社殿、待合、参集殿という異なる用途・規模を持つ建物を一体的に免震化することで神社としての趣を残し、伝統建築としての魅力と安全性を両立させています。
全体免震の採用により、参詣者の方々は一歩境内に足を踏み入れれば、大地震時の大きな揺れから身を守ることができる、安心安全第一の神社として生まれ変わりました。


空間を大きく確保する高強度八角形スリム柱

境内全体の免震化により大地震時の揺れが低減されるメリットを生かして、一般のコンクリート柱より細い「高強度八角形スリム柱」を開発し、広々とした空間が求められる待合室等に採用しました。
材料には超高強度コンクリート(Fc=120N/mm2)と特殊なポリプロピレン繊維を組み合わせ、高い構造性能と優れた耐火性能を両立させました。
また、断面を正八角形とし、コンクリート表面に杉板の模様を転写させた「杉板本実打放し仕上げ」とすることで、社殿の木造デザインに調和する 意匠性も実現しています。


建物全体の省エネ化を実現

「戌の日」「祝日」「平日」と参詣者が大きく変動する環境において、エネルギー効率を高める工夫を行いました。空調や雨水再利用水槽の使用量を参詣者数に応じて制御し、利用者の快適性向上や建物全体での省エネ化を実現しています。


免震建物における部分逆(さか)打ち工法により6カ月の工期短縮

長期にわたる工事期間を短縮するため、地下工事と地上工事の同時進行を可能にする、部分逆打ち工法(※1)を採用しました。当工法の採用により、工期の長い宮大工工事に早期に着手することができました。
併せて、逆打ちにおける免震装置の施工を効率良く行うための「プレートスプリット工法(※2)」を開発しました。本工法は、免震装置の取付けプレートを分割して構真柱(※3)に取付けることで、施工効率の大幅な向上を可能としました。これらの工法の併用により、全体工期を6か月(約20%)短縮しました。



※1 逆打ち工法

1階の床・梁を先行して構築し、それを起点として地下に向かって土の掘削と躯体構築を繰り返していく工法。地上の工事も同時に進めることができるため、工期の短縮が図れます。当プロジェクトでは、社殿の下部のみ部分的に逆打ち工法を採用しています。


※2 プレートスプリット工法


※3 構真柱(こうしんちゅう)

逆打ち工法において鉛直荷重を支える柱。



建物概要

工事名称 (仮称)水天宮建替計画
建築主 宗教法人 水天宮
建築地 東京都中央区日本橋蛎殻町
設計・施工 株式会社竹中工務店
工期 2014年1月~2016年2月
面積 敷地面積 約2,400m2
建築面積 約2,000m2
延床面積 約5,000m2
階数 地下1階、地上6階、塔屋1階
建物高さ 23.64m
構造 RC造 基礎免震