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2000年8月30日

日本最大規模の免震レトロフィット誕生へ
テナントに迷惑をかけない「居ながらできる免震」

株式会社 竹中工務店

東京ダイヤビルディング免震工事完成予想図
日本で新築建物の免震事例は数多く見られますが、既存建物への免震改修工事(*1)は実施例がまだ20棟ほどと少なく、これまで文化財や官公庁ビルなどを中心に行われてきましたが、病院や研究施設など適用事例は徐々に広がりを見せつつあります。
竹中工務店(社長:竹中統一、本社:大阪市)では、コンピュータセンター・データセンタービルである三菱倉庫「東京ダイヤビルディング」1号館から4号館の改修工事(1999年12月着工、2001年11月完工予定)を担当していますが、この工事は、日本最大規模の免震工事であるばかりでなく「居ながらできる免震構法」(*2)を採用し、高性能の免震機能が実現されるなどの特長があります。


*1. 免震改修工事 :
地震エネルギーがそのまま建物に影響しないよう基礎と建物の間、又は中間階に装置を設置して建物の構造を免震構造に改修する工事。 既存の建物への免震改修は免震レトロフィ ットと呼ばれている。

*2. 居ながらできる免震構法:
免震改修工事には、建物の使用を中止して施工する構法と、使用したまま施工する居ながらできる免震構法がある。居ながらできる免震構法は、大地震に備えて建物の安全性を高めたいが、通常業務を停止できないという建築主やテナントのニーズに応え、既存の建物機能を停止せず補強、高性能化する大変有効な構法。


◆「東京ダイヤビルディング」1号館から4号館「居ながらできる免震」の特長

1.日本最大規模の免震工事 〜4つの建物を一体化〜(資料1)
1号館から4号館までの各棟を連結し、全棟一体の免震化を行うという初めての試みで、積層ゴム264基、壁型粘性体ダンパー28基を設置、総面積は約68,000m2で、免震改修工事ではもちろん、新築の建物を含めても日本最大規模となります。

2.建物内では24時間コンピュータを稼動させたまま免震化
「東京ダイヤビルディング」は、24時間稼動し続ける多数のホストコンピュータやサーバーが設置されている建物です。今回、建物地下1階基礎下での免震化を図り建物内の機能を停止させることなく「居ながらできる免震」を実現します。工事中は地震時の補強を行い、細心の注意が必要な建物内の設備機器にも影響を与えません。



3.高性能の免震機能を実現(資料2)
関東大震災級の地震が起こった場合の応答加速度(gal)は地下基礎部で約400gal程度(地表で500gal相当)、ビルの高層階にいくほど揺れは大きくなり応答加速度は11階では約2倍の800gal程度にもなりますが、建築主から各階床面での応答加速度を200gal以下にすることが求められた今回の工事では、地震動の伝達を抑制する積層ゴムと地震エネルギーを減衰させる壁型粘性体ダンパ−による高性能タイプの免震装置を採用した結果、建物の揺れを100gal以下に抑えることが可能となります。


◆「居ながらできる免震」工事の手順

「東京ダイヤビルディング」では1号館から4号館までを基礎部分で連結し、ブレースや仮支持部材の設置などにより建物を支え、工事中も施工前と同等以上の耐震性を確保した上で、杭を切断し積層ゴムを組み込みます。264基の積層ゴムを組み込み、さらに28基の壁型粘性体ダンパーを設置し、全棟一体の高性能な免震構造を実現します。

  1. 山留壁施工後切梁を設置、建物外周を掘削し擁壁を施工した後に建物下部を掘削

  2. 鋼管杭を圧入し、耐圧版を施工

  3. 工事中の地震補強として、仮設補強部材の設置

  4. 仮設架台を設置して建物を支え、既存杭を切断

  5. 杭の切断部に積層ゴムを挿入し、上下接続部分をコンクリートで固定

  6. 壁型粘性体ダンパーの取り付け

  7. 切梁、仮設補強部材を撤去し、免震工事終了

竹中工務店では、新築物件に対する免震構造の導入は勿論のこと、既存の建物に対する免震化メニューも幅広く開発しています。建物の立地条件や規模、利用形態などを考え、最適な免震装置の設置階や種類を選定し、ユーザーのための最良な方法を提案していきます。


◆資料1


◆資料2

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