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港湾・河川の底質に蓄積された高濃度ダイオキシンを
徹底的に無害化する「TATT(タット)工法」を開発

~ダイオキシン除去率 99.998%~

2004年8月25日
株式会社 竹中土木
株式会社 竹中工務店
東亜建設工業 株式会社
安藤建設 株式会社

竹中土木(本社:東京都、社長:竹中康一)、竹中工務店(本社:大阪市、社長:竹中統一)、東亜建設工業(本社:東京都、社長:渡辺正男)、安藤建設(本社:東京都、社長:山田恒太郎)の4社は共同で、港湾、河川の底質(底泥)及び高濃度に汚染された土壌を対象とした、高性能のダイオキシン類無害化技術「TATT(タット)工法」を開発しました。
本工法は、「低温還元熱分解法」に分類されるもので、処理物のダイオキシン類を99.998%以上まで徹底的に除去出来ます。また処理設備を汚染底質(底泥)・土壌のある場所まで運搬し組立てが出来るオンサイト型システムで、利便性が高いのが特長です。


■ 背景…港湾、河川の水底のダイオキシン処理が急務

近年、ダイオキシン類による汚染の中でも、港湾、河川の水底に高濃度のダイオキシン類が堆積している事がにわかに問題になってきています(*1)。平成14年にはダイオキシン類による水底の底質(底泥)の汚染に係る環境基準が告示され(*2)、併せて同年、「底質の処理・処分等に関する指針」が環境省から通知されました。これにより、各方面で対策が検討されており、底質(底泥)に含まれるダイオキシン類を無害化する浄化技術の開発に注目が集まっています。
今回の「TATT(タット)工法」は、高い除去率、処理スピード、利便性(オンサイト型システム)、安全性、低コストなどを考慮して開発された、実用性の高いダイオキシン類の無害化技術です。

  • *1 港湾、河川の水底に含まれるダイオキシン類は、工場・廃棄物焼却場等から長い期間にわたって流入し堆積したものと推測される。最近は大気中のダイオキシン類の濃度は低下傾向にあるが、底質(底泥)内のダイオキシン類は過去からの負の遺産として残存している。これらは魚介類を通じて人間が摂取する可能性があり、早期の対策の必要性が指摘されている。
  • *2 水底の底質(底泥)の汚染に係る国の環境基準:
    底質(底泥)については150pg-TEQ/g以下(土壌については1000pg-TEQ/g以下)。1pg(ピコグラム)= 10-12g、TEQ=毒性等量。
低温還元熱分解装置
低温還元熱分解装置

TATT工法の特長

1.
短時間で極めて高い除去効果を発揮します
この工法では、ダイオキシン類を分解するための処理装置にセラミック製の炉(アートセラミックス社製)を用い、低温還元熱分解法という方法を採用しています。処理装置内を窒素で充填させて低酸素低圧状態(還元雰囲気)に維持し、600℃前後という比較的低温の加熱を行って(従来は千数百度の高温焼却)、処理物のダイオキシン類を除去します。
共同開発グループでは、独自に実証機により処理時間を数段階に変化させた実験を実施しました。昨年の実験では、8800pg-TEQ/gの底質(底泥)を、国の環境基準である150pg-TEQ/g以下に低減し、浄化効果を確認しました。更に本年の実験では、処理プロセスの改良を図り、1500pg-TEQ/gの土壌を、60分間の処理時間で0.03pg-TEQ/g以下の完全なレベルまで分解・除去処理し、除去率99.998%以上を確保しました。

2.
運搬・組立てが容易なオンサイト型で利便性が高くなっています
この処理設備は、①粒子を小指大以下に揃える造粒(分級)装置、②土を乾燥させるための乾燥機、③ダイオキシン類を分解する低温還元熱分解装置、④窒素ガス供給装置、⑤処理後排ガス処理装置で構成されます。
これらの処理設備は分解・組立てが容易なため可搬性が高く、ダイオキシン類の処理エリアまで運搬しオンサイトに設置することが出来ます。また処理能力をアップさせるためには、必要な処理装置ユニットを追加するだけでよく、フレキシブルで利便性の高いシステムとなっています。

3.
処理時の安全性を高めています
処理装置内が低圧状態であることから、汚染された粉塵のシステム外への流失が防止されます。
また、比較的低温の加熱で処理が可能なため、温度制御が容易な電気加熱ヒーターの採用が可能となり、燃焼ガスの発生もありません。

4.
低コストでの処理が可能です
窒素を充填させて処理装置内を低酸素状態にするため、脱酸素のための高価な薬剤などの使用は不要です。これに加え、処理設備の可搬性が高く、コスト面でのメリットを発揮します。

今後共同開発グループは、港湾、河川の底質(底泥)及び高濃度に汚染された土壌を対象として、ダイオキシン類の無害化技術「TATT(タット)工法」の普及活動を積極的に展開していきます。同時に加熱装置本体の改良により処理土量を大幅に増加させて、更なるコストダウンを図ります。
なお、竹中土木、竹中工務店は、この「TATT(タット)工法」を9月29日から10月1日まで東京ビッグサイトで開催される「2004土壌・地下水環境展」に出展します。