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遠隔操作によりクローズされた空間でアスベストを処理できるロボットを開発
~粉塵を飛散させず吸引・容積を約1/3に自動圧縮・リニューアル工事にも最適~

2008年11月28日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:竹中統一)は、遠隔操作で安全に効率よく、建物の梁に使用されているアスベスト(石綿)を除去できる「クローズ型アスベスト処理ロボットシステム」を開発しました。

ロボット外観
ロボット外観

システムは、自走して昇降可能な剥離ロボットと先端の剥離装置削り取ったアスベストを空気で吸引するバキューム・除塵装置および圧縮装置などから構成されています。

ロボットの遠隔操作によるアスベストの剥離はもちろん、削り取られたアスベストの吸引・圧縮作業まで、すべて密閉した環境で実現します。作業員は、別室の操作システムにより、監視画面を使用した遠隔操作を行うことで、通常手作業で行われるアスベストの除去工事を、安全性を確保しながら実施することができます。また、手作業による除去作業と比較して、約4倍の作業効率があるため、作業員や近隣への安全を確保しつつ工期短縮が可能となります。

従来工法のように、粉塵の飛散防止及び回収のための大量な散水の必要がないため、建物の床が水浸しになることがありません。今後さらにニーズが増加すると予想される、アスベストの除去工事後に建物を継続利用するリニューアル工事にも適したシステムです。

開発は、平成19年度~20年度の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業によるものです。
現在、各装置の試作を行っており、剥離ロボットについてはすでに今年3月、都内のオフィスビル解体工事において試験施工を実施しました。今後、システムの統合を進めると共に実用性を検証し、当社施工の解体工事及びリニューアル工事のアスベスト除去作業に適用していくとともに、圧縮後の梱包作業も含めて、作業の完全自動化を目指した研究開発、実証実験を進めていきます。

システム図

<システムの特長>

◎複雑な形状・高所でも遠隔操作でアスベストを剥離
伸縮マストにより、最大5.5mまでの高所作業が可能です。通常の産業用ロボットより1軸多い7軸のロボットアーム(安川電機製)を採用したことで、より自由で細かい動作が可能です。鉄骨などの複雑な形状に吹付けられたアスベストを効率よく剥離できます。作業状況により、プログラムによる自動運転と、ジョイスティックによる遠隔操作の2つの方法で操作できます。

◎粉塵を室内に飛散させず吸引、容積を自動で約1/3に圧縮
ロボットアーム先端の剥離工具を集塵カバーで覆い、削り取ったアスベストをそのまま吸引するため、建物内に粉塵が飛散することなく、近隣への飛散リスクを低減します。吸引されたアスベストは自動的に圧縮され、約1/3に減容化されます。粉塵が飛散しないため、一般的な除去工事のように飛散防止のための大量の散水を必要としません。解体工事だけではなく、アスベストの処理後建物を継続して使用するリニューアル工事にも適しています。

◎人手作業の約4倍の作業効率を実現
作業員は、隔離された作業区域外に設置された操作システムによる遠隔操作で作業を行うことができます。人手を介さないクローズな環境により、安全性を確保しながら、人手作業の約4倍の作業効率を実現します。

◎小型軽量でリニューアル工事にも最適
ロボットは、重さ820kg、伸縮マスト最短時の高さが1.8mと小型軽量なため、通常のエレベーターで運搬が可能です。老朽化した建物の解体工事はもちろん、今後増加が予想されるリニューアル工事にも適用しやすい形状です。