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1998年4月22日


――静清信用金庫本店で「居ながらできる耐震補強工事」を実施中 ――
耐震補強を建物の外周りで行なう「外殻フレーム補強工法」を採用


(株)竹中工務店

竹中工務店(本社:大阪市、社長:竹中統一、資本金:500億円)は、静岡市の静清信用金庫(本社:静岡市、理事長:村上安男、出資金:12億円)本店の耐震改修工事を受注し、㈱日建設計の監修のもと、同本店の営業を中断・移転することなく、「居ながらできる耐震補強工事」を進めています。昨年10月に耐震補強工事に着手、本年11月完成の予定です。

◆耐震補強工事の背景

静清信用金庫本店は、1965年に、旧耐震基準にもとづいて建てられ、完成後33年を経過しています。耐震診断の結果、構造体は健全であるものの旧耐震建物であるので、心配される東海地震でも建物を継続使用できるように耐震補強を図ることになりました。これにより現耐震基準の約1.5倍の高い耐震性能を得ることができます。

◆「外殻フレーム補強工法」による耐震改修の概要

今回の耐震補強では、既存建物の外壁周りの柱・梁の構造体の外側にSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の柱・梁を新設して補強する「外殻フレーム補強工法」を採用しています。今回採用した「外殻フレーム補強工法」は、既存建物の外側で補強するため敷地に若干の余裕が必要ですが、開口部にブレース(筋交い)を使わないため窓の機能や眺望を損ねることがなく、外壁のリニューアル工事も同時に行なうので建物の外観はまったく新しくなります。
工事は、既存の柱から1m室内側に入った位置に設けた「仮設の外壁」の外側で行われるため、工事中も事務所を移転することなく元の場所で業務を続けられる「居ながらできる耐震補強工事」が可能です。
当社では、「外殻フレーム補強工法」を耐震補強の有力工法の一つとして、今後も耐震補強案件に積極的に提案していきたいと考えています。

◆「外殻フレーム補強工法」の特長

1. 耐震性能を大幅に向上させることができる。
2. 業務をそのまま続けながら、耐震補強工事が行なえる。
3. 外装も一新するので、外観上は新築同様になる。
4. ブレース(筋交い)を使わないため、窓など開口部の機能や内部からの眺望が損なわれない。

◆耐震補強技術開発の背景と現況

1995年の阪神大震災以降、建物の耐震性能に対する関心が高まり、古い耐震基準で建てられた建物に耐震診断・耐震補強工事を行なうケースも増えています。 耐震補強には、「開口部を耐震壁にする」、「梁・柱の間に鉄骨ブレース(筋交い)を増設する」、「柱を炭素繊維シートで巻く」など多くの方式があり、既存建物の構造特性と補強後の建物使用ニーズから最適な方式を選択あるいは組み合わせて実施しています。 また、引越しすることなくそのまま業務を続けられ、かつ振動・騒音・粉塵が少ない工事をしてほしいという建築主ニーズが高いため、「居ながらできる耐震補強工事」が大いに注目されています。

◆「外殻フレーム補強工法」の手順

1. 既存柱から1m内側に工事部分と事務室を区画する「仮設の外壁」を構築する。
2. 既存外壁の窓枠・腰壁・垂れ壁等を解体する。
3. 外壁周りの既存の柱・梁の外部に鉄骨を建て、鉄筋を配し、型枠取付け後にコンクリートを打設して、旧構造体と新設SRC造フレームの構造体を一体化する。
4. 新しい窓枠・ガラス・外壁パネル等を取り付ける。

◆耐震補強工事に採用したその他の技術

鉄骨ブレース接着工法
景観上支障の少ない北面の窓の室内側に、耐震補強用として鉄骨ブレースを3ヶ所増設します。「鉄骨ブレース接着工法」は工場加工した鉄骨のブレースを既存の柱・梁にエポキシ樹脂で接着するため、騒音・振動が少なく、居ながらの工事が可能です。
高流動コンクリート
外壁フレーム等のコンクリート打設にあたり充填性を良くするため、当社と竹本油脂㈱が共同開発した流動性と材料の分離抵抗性に優れた「高流動コンクリート」を採用しました。

◆工事概要

建 築 地 静岡県静岡市昭和町2番地の1
建 築 主 静清信用金庫(せいしんしんようきんこ)
工   期 1997年10月~98年11月
敷地面積 1,278.56m
建築面積   716.90m
延べ面積 4,585.06m
構造・規模 鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造、地下1階、地上6階、塔屋2階
監   修 ㈱日建設計
設計・監理 ㈱竹中工務店
施   工 ㈱竹中工務店

◆改修後(完成予想図)

改修後(完成予想図)

◆改修前(写真)

改修前(写真)




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