1998年4月27日 |
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(株)竹中工務店
地球温暖化防止の取り組みから、省エネに関する関心はますます高くなっています。特に、化石燃料を使用している既存ビルの熱源設備を環境に配慮したスタイルにリニューアルしていくことは重要な課題のひとつです。 (1)リニューアルでは国内最大級の「氷蓄熱システム」を導入 当ビルに導入された氷蓄熱システム「CLIS」(クリスタルリキッドアイス蓄熱システム)は、夜間電力を利用し流動性を持たせたシャーベット状の氷に蓄熱します。氷は小さな粒の集まりであるため、ブロックのように塊になって熱交換面積が限られる他の氷蓄熱システムに比べて、はるかに蓄熱量と効率を高めることができます。さらに氷の流動性により蓄熱槽の形状を自由に設計できることから改修工事にも適したシステムとなっています。 既存ビルに氷蓄熱システムを導入する場合、蓄熱槽をどこに、どのくらいのスペースで設置するかが問題となります。新築の場合は、設置容量に合わせてあらかじめ建築形状や構造を考慮できますが、改修工事では設置スペースや荷重の点で制約が多く、今まで既存ビルへの大規模な氷蓄熱システム導入は困難とされていました。 今回のOMMビルの氷蓄熱槽は、地下の既存倉庫部分を利用することにし、地下4階部分を間仕切壁で仕切り、防水・断熱工事を施したコンクリート製氷蓄熱槽(実容積250m3×2基)を設置しました。これにより蓄熱槽内に既存の柱を取り込むことも可能となり、階高までのスペースもフルに活用することで、パネル組立て式と比べて約2倍の容量を実現しました。熱源機の製氷能力は37RT(冷凍トン)のものが18基で,蓄熱総容量は5,994RTHです。 CLISをOMMビルの冷房に採用することで、延床面積13万m2の建物の22%の負荷をピーク時にまかなうことができます。また従来、冷暖房の切り替えは一括して行われていましたが、CLISの採用により、冬でも冷房が可能となり、個別の空調ニーズに対応できるようになりました。 当社の氷蓄熱システム導入の実績は '97年末までに約150件、国内の約25%のシェアを誇っていますが、既存ビルの改修工事への導入はまだ10件程度で、今回のような大規模なものは初めてのケースです。
(2)ガス吸収式冷温水発生機の導入で地球環境の保全に貢献 当ビルでは、これまで灯油焚きのボイラーを使用していましたが、今回ガス吸収式冷温水発生機(450RT×4基)を導入し、冬場の暖房をまかなうことにしました。 これによるCO2削減率は37%、NOx は48%、SOx は99%削減など、地球環境の保全に大きく貢献するシステムとなっています。既存ビルにおける熱源改修工事は、環境とエネルギーの問題と関連して今後ますます重要になってくることから、今回のOMMビルの事例をモデルケースとして営業活動を促進していきたいと考えています。 |