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1999年12月15日

高品質再生粗骨材「サイクライト」が
日本建築センター「新建築技術認定事業」の認定第1号を取得

(株)竹中工務店

竹中工務店(社長:竹中統一、本社:大阪市)が(株)竹中土木(社長:竹中康一、本社:東京都)、大阪市立大学工学部 山田 優 教授および栗本鐵工所(株)(社長:坂元良章、本 社:大阪市)と共同で開発した高品質再生粗骨材「サイクライト」が、このたび財団法人日本建築センターの新建築技術認定事業(注*)の認定(第1号)を取得しました。
「サイクライト」は破砕したコンクリート塊を、新開発の処理機を使ってコンクリート塊同士をすりあわせ、骨材を破砕することなく骨材表面のモルタルを取り除いたもので、天然の骨材・砕石と同等の高品質を持つ再生粗骨材です。建物解体時に出るコンクリート廃材中の骨材を再利用する点で、コンクリートの循環型リサイクルへの第一歩となります。

(注*) 従来の規格・法基準で定められていない新技術の品質を認定して新技術の開発・普及と建築物 の品質確保の促進へ寄与することを目的に日本建築センターが実施を開始した認定事業
◆背景

建設副産物の中で最も大きな割合を占めるコンクリート廃材は建設省の実態調査( 1995 年)によると、建設副産物総排出量の37%、重量にして約3,600万トンに達しており、そのリサイクル促進が環境保全、省資源の上で大変重要となっています。
一般的にコンクリート廃材は、道路の路盤材や埋め戻し材を中心に約3分の2が再利用されており、当社における1998年度のコンクリート廃材の再利用率は 76.6 %でした。 ただ、これまで建物への再利用は、試験的な適用ケースを除き、あくまで建物の構造(柱、梁、スラブなど)以外の部分に限定されていました。


◆「サイクライト」の製造方法

「サイクライト」は、コンクリート中の骨材も繰り返し利用できる重要な資源という考えで開発されました。その製造システムは、解体コンクリート廃材を破砕し、混合物を除去する「前処理」と、破砕したコンクリート塊の表面を処理する「すりもみ処理」の2段階で構成されます。
「すりもみ処理」は偏心ローター式(注**)の処理装置により行います。偏心回転する内筒(偏心ローター)と外筒の間に投入された破砕コンクリート塊が相互にこすれて(すりもみ)、骨材表面に付着している不要なセメント、モルタルだけが除去されます。その後、ふるいにかけて「サイクライト」として回収されます。なお、最大生産能力は1時間あたり60トンです。

(注 **) 大阪市立大学・本多淳裕名誉教授らが考案したものを実用化
◆「サイクライト」製造時の環境負荷(CO発生)

製造に必要なエネルギーは破砕・すりもみなど機械を動かす動力(電気)だけで済み、加熱や化学処理などが無いため通常の砕石製造とほぼ同じエネルギー消費(CO発生)で済みます。

◆「サイクライト」の品質

「サイクライト」の品質は、JIS(日本工業規格)やJASS(日本建築学会建築工事標準仕様書)に定める天然骨材・砕石の規格を満たしており、日本建築センターが技術の認定に当たって定めた全ての基準をクリアしています。また、「サイクライト」を使ったコンクリートは通常のコンクリートと同等の性能を発揮します。



◆適用例

当社では、昨年11月に「アクロス新大阪新築工事」において、日本で初めて建物の構造体(1階床の一部、面積約100m2)に「サイクライトコンクリート」を使用しました。打設量は約30m3 、「サイクライト」の重量は約30トンです。


建物完成予想図
◆「アクロス新大阪新築工事」の概要
建築地 大阪市淀川区
設 計 竹中工務店
施 工 竹中工務店・他1社JV
延床面積 24,850m2
構 造 鉄骨および鉄骨鉄筋コンクリート造
規 模 地下1階、地上14階、塔屋2階
工 期 1998年4月 ~2000年2月


◆コストについて


現時点では、「サイクライトコンクリート」のコストは天然骨材を使用したものより割高ですが、解体コンクリートの処分費を含めて考えると、処理量が大きくなれば経済メリットが十分出ると考えられます。今後は、適用物件の拡大と、解体・再生処理・コンクリート製造・適用のサイクルがうまく回るように群管理化を図り、リサイクルの効率アップ、コスト低減を目指すと同時に、細骨材なども含めたコンクリートのリサイクルを目指します。


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