Episode 01

厳しさに愛が溢れている

石原 亜恭

  • 大阪本店作業所
  • 2018年入社
  • 工学部建築工学科 専攻
入社2年目から配属された作業所で、規模が大きくなかったため施工管理者が少なく、私は若手ながら多岐にわたる工事を管理しなければならない状況に身を置いていました。物事をポジティブに捉え、楽しむことをモットーにしている私ですが、知識も経験もない新米にとっては大変な日々で、「新鮮で楽しい」なんて言える日は、正直1日もありませんでした。
そんな日々の中で鮮明に記憶に残っていることが、ふたつあります。
ひとつは、竣工日に朝日が建物の外装に美しく反射し、その情景と様々な想いが重なり、感動して涙が出そうになったこと。
もうひとつは、厳しかった作業員さんから耳にタコができるほど、繰り返し聞かされた「~と思います、って言うな!」の言葉。100回以上は聞きました。
それはつまり、曖昧なことを言うな!ということ。施工管理者として、曖昧な考えや計画ではいけないということを教えてくださったのです。
言われていた当時も理解はしていましたが、その厳しい言葉には本当に愛が溢れていたと今になっても感じています。
厳しさに愛が溢れている
これから社会人になる皆さんも知識と経験がないのは私と同じ。
大切なのは、実際に手を動かす作業員さんのことを真剣に考えること。まずはコミュニケーションをとり、自分の考えと作業員さんの考えを磨り合わせること。
そして自ら足を動かし、作業前の現地確認!作業後も現地確認!泥臭く感じるかもしれませんが、これが施工管理の真髄であり、ここがハマると日々の「楽しさ」「やりがい」に繋がっていくと、今日の私は確信しています。

「~と思います、って言うな!」の作業員さんとは異なる作業所に配属されていますが、また一緒に働く日が来れば、私の計画に対して「それでいいと思う!」と言ってもらえるような施工管理者に成長できるよう、今後も努力していきたいと思います。

Episode 01

Episode 02

私が現場に顔を出す理由

瀬野 喬平

  • 工務部 施工事務
  • 2017年入社
  • 経済学部 経済学科
私は2017年に入社し、施工事務の担当になり、これまで5つのプロジェクトにかかわらせていただきました。主にデスクワークが中心で、作業所内の運営や総務、人事、経理などの業務に従事しています。ですが、どんなに忙しくても、私は1日に1度は現場に足を運ぶことを欠かしません。そのきっかけは、新社員時代にある作業員さんからかけられた一言でした。
初めての現場勤務で、ある物流倉庫の作業所に4か月間配属になった時のこと。文系出身の私にとっては未知の領域が広がっていて、連日の朝礼の司会や準備など初めての経験が続きました。最初は工事担当の先輩について回り、これはなんですか?あれは?など興味津々で学びましたが、事務所内での業務につくようになると、目の前の仕事をこなすことに精いっぱいになり、デスクワークに没頭する毎日でした。
厳しさに愛が溢れている
そんなある日、弋工のリーダーが私に言いました。
「君は事務所に籠ってばっかりだ。現場に顔を出して、誰が何の作業をして、何にお金が絡むのか、事務担当としてちゃんと見ないとダメだ!」。
正直、その時は理解できませんでしたが、それは同じ現場で働く仲間として、現場の進捗や状況を共有し、良い現場にするためには何をするべきかを考えるべきというメッセージだったと今は思います。
現在、約1,000人もの作業員が集まる大規模現場で作業員さんたちの働く様子や表情を観察しながら、施工事務に携わっています。私の業務は建物を直接つくることはできませんが、共により良い作品を作り上げる仲間の一員として、作業員さんたちと雑談し、声をかけることで作業所運営に際しての要望事項や仕事のヒントを得るようにしています。そして、その作業員さんたちを縁の下の力持ちとして支えることが作業所への私の貢献だと考え、日々努力をしています。

Episode 02

Episode 03

普段とは異なる時間が
絆を深める

溝口 明日香

  • 名古屋支店 生産統括部 設備部門
  • 2019年入社
  • 生活環境学部 住環境学科卒
設備施工管理の仕事は、お客様とのやりとり、施工計画、現地確認など、多岐にわたる業務で溢れています。私はその中で、関わりが多い電気や空調、衛生の協力会社はもちろん、鉄筋工や内装工など様々な作業員さんとの繋がりを大切にし、家族のような絆を築くことを大切にしています。施工の際には、細部まで協力会社や作業員さんと密に連携し、彼らの視点から学び、自分自身の成長だけでなく、現場全体の改善につなげていくように心がけています。
厳しさに愛が溢れている
設備業務の以外には、作業所で活動する女性チーム“けんせつ小町”や協力会社のリーダーで構成されるチーム“職長会”での活動も私の日常の一部でした。
兵庫県姫路市のコンベンションセンター建設プロジェクトに配属となった際に、その“職長会”の活動として、『家族見学会』という竹中職員や作業員さんの家族を現場に招くイベントを企画。姫路城に近い現場だったこともあり、漆喰塗りやレンガにイラストを描く体験、そして重機に座っての写真撮影会などを催し、何より、お招きしたご家族に作業所の熱気や作業員さんの技術を知ってもらうことができ、感動と共に「いつもお疲れ様!」や「パパの仕事、本当に凄いね!」といった温かな言葉が響いたことが嬉しく、印象に残っています。
普段の業務の中だけでなく、こういったイベントの打ち合わせや会場設営の準備を作業員さんと取り組む中で、これまで交わることがなかった作業員さんたちとの対話も広がり、業務中でも会話や相談がしやすい雰囲気が生まれたと思います。
これからも様々な工夫をして、作業所で関わる人と深い絆を築き、団結していくことで、竹中工務店としてのプロジェクトをより良いものにしていきたいと思います。

Episode 03