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プロジェクト開発 設計

昼夜を徹し、技術の粋を集めて難工事に挑む

 あべのハルカスの施工環境は、経験豊富な竹中工務店をしても過去に例を見ないほどの厳しさだ。それは単に、高さが日本最高となるからだけではない。市街地のど真ん中で敷地いっぱいに超高層複合ビルを建てるというプロジェクトは、ほかでは考えられない数々の制約を生み出しているのだ。
 例えば、約5万tの鉄骨、約8万㎥以上のコンクリートを用いるにもかかわらず、それらの資材を運び入れる主要なゲートはたった1ヶ所だけだ。何を、いつ、搬入するのか? 搬入した資材はどこで保管し、どの順番で使うのか? 1つの段取りのズレが現場を混乱させ、工事の遅れを招いてしまう。
 またあるいは、駅のコンコースを動かし、既存の建物の増改築まで行いながら全体の延床面積を約30万6千㎡以上にするという大工事に対して、工期は6年あまりという異例の短さ。文字通り昼夜を徹して、そして技術の粋を集めて取り組まない限り、予定通りの完成はない。

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それぞれの想い。それぞれのチャレンジ

あべのハルカス構想の具体化には容積率を緩和してもらう「特区」の認定が欠かせない。もちろん特区認定がなければ日本一の高さも実現しない。 建築主が日本一のビルを目指して夢を膨らませているそのとき、プロジェクト開発を担当する橋岡佳令は一瞬をも惜しむ気概で、企画の立案、課題点の整理、解決策の提示に明け暮れていた。
 日本の建築デザインを世界に発信することになるあべのハルカス。外観や主要な内観が具体的な姿を現した後、設計は細部へと進んでいく。これだけ巨大な建物であっても、細部の設計が決まっていないと工事は何ひとつ進まない。また、利用者の使い心地を決めるのは、むしろ細部の設計だ。建物の巨大さが世の中の注目を集める中、建築設計の牛戸陽治は、一切の妥協を排して細部を見つめ続けていた。
 地上300mに向かって鉄骨を組み上げていく工事のリーダーである中島正人は、あべのハルカスが日に日に背丈を伸ばしていく姿を間近で見ている。それだけに、あたかも建物がわが子であるかのような感情を抱いている1人といえる。誇らしく、そして愛おしい建物。その気持ちを、作業に携わるあらゆる人、さらには街を行き交う人々とも共有することが、安全で高品質な建築につながると中島は考えている。難工事続きで、乗り越えるべきハードルはとてつもなく高い。しかし中島は笑顔を絶やさず、作業メンバーに温かい声をかけ続ける。それこそが最良の作品への着実な一歩だという信念があるからだ。
 プロジェクトに関わる人の数だけ、そこに託した想いがある。それらをかたちにし、未来を変えていこうとする竹中工務店。ここで登場する3人もまた、自分自身の想いを抱き、かたちにするための日々を送っている。そんな彼らの挑戦を追う。

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プロジェクトを受注するよりも前、構想段階から建築主とともに都市計画の立案や特区申請、建物内に入居する百貨店や美術館など各機能のコンセプト立案や成立性検討などを行う。建築主のコンサルタント的存在として、設計や作業所では拾いきれない顧客ニーズに対応する役割を担う。


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あべのハルカスの中核施設となる百貨店について、既存建物の解体や改修、新築されるタワー館低層部分の設計を担当。施工段階の現在は、全体設計に基づいて細部の設計に落とし込む役割を担っている。施工を合理化しながら、あべのエリアの新たな顔にふさわしいデザイン性と機能性を満たした設計を行っている。

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