ブックタイトル竹中技術研究報告書No70
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竹中技術研究報告書No70
竹中技術研究報告No.70 2014TAKENAKA TECHNICAL RESEARCH REPORT No.70 2014の接合方法を含めた技術開発を行うこととなった。合成梁の力学的な特性は,集成材梁とRCスラブの境界で両者を一体化する接合方法の力学特性に大きく依存するため,技術開発では数種類の接合方法を取り上げて基礎的な強度性能実験を実施した。その結果だけではなく,最終的に施工性やコストも含めて最適な接合方法を選定した。引き続いて,選定した接合方法を用いた実大の合成梁を製作し,曲げ載荷実験を実施して強度および剛性を確認した。併せて有限要素法解析を実施して実験結果との対応を調べ,解析により合成梁の挙動を精度よく追跡できることを確認した。Photo 6に合成梁の曲げ載荷実験の装置構成を示す。合成梁の載荷スパンは9m(集成材梁長さ10m)である。Photo 8は接合部の構成である。直径75mm,深さ50mmの座彫りの中にラグスクリュー(M20)を深さ150mmまでねじ込んでいる。Photo 9は破壊状況の例である。結果として,合成梁とすることで集成材梁のみの場合に比べ,曲げ剛性が約3倍,曲げ耐力が約2倍に向上することが明らかとなった。図2は集成材梁とRCスラブの境界(接合部)における両者間の軸方向の相対変位(滑り)について,実験結果と有限要素法解析の結果を比較したものの例である。荷重は合成梁が弾性範囲内にある時点のものであるが,精度よく対応していることがわかる。一方,この合成梁の構造計算方法についても検討を行い,新しい設計手法を作成した。現在,この設計手法について技術認定取得のための手続きを進めている。また,長期的な曲げ変形性状を把握するためのクリープ実験も実施中である(Photo 10)。Photo 8接合部Joint partPhoto 9合成梁の破壊状況Failure appearancePhoto 7合成梁の曲げ載荷実験Set up of bending testPhoto 10合成梁の曲げクリープ実験Set up of bending creep testFig. 5集成材梁とRCスラブ境界での滑り量Comparison of slip deformation at the interlayer between concreteslub and glulam22