都市核連鎖の起点
― ⼤阪をウォーカブルシティへ ―

都市開発デザイン|大阪梅⽥ツインタワーズ・サウス

FEATURES01

梅田エリアの歩行経路を変える

広域的に移動手段の整備が進み、世界と梅田の距離が近づく中、大阪のさらなる国際化を進めていくために、利便性と快適性の高い、歩いて楽しいエリアになることが重要です。梅田は高度成長期に車道中心に発展してきた都市構造によって、人の流れは道路で分断され、その結果、地下街が発達しました。7つの鉄道駅を中心とする約240万人/日の移動は地下街が中心となり、地上にはその活力が活かされていません。
今回、大阪梅田ツインタワーズ・サウスの計画では、特区貢献要素として都市構造を変える様々な取り組みを行いました。歩いて楽しい地上空間(ウォーカブルシティ)を目指し、大阪梅田ツインタワーズ・サウスがその起点となり、まちの変革のきっかけを作る役割を担う必要があります。

街区を分断する地上の交通網

地下街と地下階のある接続建物分布図

「①都市の吹き抜け」や、拡大整備した「②東西地下道」では地上から光と風を採り入れ、視覚的にも感覚的にも地上と地下の繫がりを強化しました。また、御堂筋の車道幅削減に伴い「③歩道を拡幅」し、膨大な駐輪場の集約と地下街用階段のビル内移設を行い、豊かな歩行者空間を生み出しました。更に、御堂筋のいちょう並木の延伸、空中デッキと高木の緑の呼応、JR大阪駅や阪急百貨店、新梅田歩道橋に繋がる「④空中歩廊」を2階レベルに配置し、デッキレベルでも梅田の街歩きを誰もが立体街路として楽しめるものとしました。
当再開発では、地上レベルの利便性・快適性・安全性を向上させ、地下の⼈の流れを地上に導く事で、⼈の流れを再構築しエリア全体の活性化に繋がる起点となります。

FEATURES
02

立体街路
―歩行者がつなぐ三層ネットワーク―


三層ネットワーク立体構成図

FEATURES
02

立体街路
ー歩行者がつなぐ三層ネットワークー

「①都市の吹き抜け」や、拡大整備した「②東西地下道」では地上から光と風を採り入れ、視覚的にも感覚的にも地上と地下の繫がりを強化しました。また、御堂筋の車道幅削減に伴い「③歩道を拡幅」し、膨大な駐輪場の集約と地下街用階段のビル内移設を行い、豊かな歩行者空間を生み出しました。更に、御堂筋のいちょう並木の延伸、空中デッキと高木の緑の呼応、JR大阪駅や阪急百貨店、新梅田歩道橋に繋がる「④空中歩廊」を2階レベルに配置し、デッキレベルでも梅田の街歩きを誰もが立体街路として楽しめるものとしました。
当再開発では、地上レベルの利便性・快適性・安全性を向上させ、地下の⼈の流れを地上に導く事で、⼈の流れを再構築しエリア全体の活性化に繋がる起点となります。


三層ネットワーク立体構成図

①都市の吹き抜け

②東西地下道拡幅整備

③歩道の拡幅整備

④空中歩廊

FEATURES03

都市核連鎖
―大阪梅田ツインタワーズ・サウスを軸にウォーカブルシティへ―

大阪のシンボルストリートである御堂筋においては、人中心のストリートへと空間を再編することが計画されています。当再開発においても、御堂筋の起点となることから、都市の成長を牽引する玄関口の役割にふさわしい歩道計画を実施しています。梅田エリアと難波エリアの歩行者ネットワークの発展を促進し、道路空間を活用して都市の魅力を高めることを目的とした取り組みを実施しました。

大阪市道に、民間の整備・維持管理で実現した緑陰休憩スペース

御堂筋の歩道拡幅範囲

御堂筋の車道幅を削減し、既存の7mの歩道幅員を14mに拡幅し、自転車駐輪場を集約整備しました。歩道にカフェ空間やイベント空間、緑陰休憩スペースなどを設け、歩行者中心の空間としました。これにより、道路沿いのエリアを活性化し、まちの価値向上を促進して都市構造のリノベーションを図りました。この計画は、将来的に御堂筋が大阪経済の中枢を担う役割が拡大していくために、道路からまちを変えていく取り組みです。

西梅田エリアと大阪梅田ツインタワーズ・サウスまで、当社設計施工の街並みが約1km連なります。緑化・遊歩道整備を行い、歩道も統一されました。
「御堂筋計画2035」では、御堂筋が遊歩道に変わります。その起点となる大阪梅田ツインタワーズ・サウス前の道路も都市貢献によって民間資本で整備されました。

FEATURES04

エリア統合

大阪梅田ツインタワーズ・サウスにおける三層ネットワーク構想の完成により、西梅田エリアのハービスOSAKAから北は茶屋町エリア・芝田2丁目までJR大阪駅地区を中心に個性豊かなエリアで構成される梅田地区となりました。
これらをつなぐ歩行者空間の質を高め、ネットワークを再編する「ウォーカブル梅田構想」が段階的につながりつつあります。エリア内競争からの脱却により、エリア間の相乗効果が生まれ、梅田全体が、競争力のある世界都市として、世界と関西をつなぐ「国際交流拠点」になる事を目指しています。


空中デッキによる歩行者空間に設置された広場

エリア間をつなぐ環状歩行者ネットワーク
出典:梅田地区エリアマネジメント実践連絡会(https://umeda-connect.jp/concept/

梅田 善愛

谷地 建児

鈴木 星穂