ホーム / ニュース・イベント / ニュースリリース2004 / ビルの屋上に“花畑”軽量化を実現した、観賞ニーズに対応可能な薄層屋上緑化システムを開発
2004年8月5日
株式会社竹中工務店
竹中工務店(本社:大阪市、社長:竹中統一)は、草花や低木などの植栽を可能にし、建物に負担をかけない、軽量で観賞ニーズに対応可能な薄層屋上緑化システムを開発、現在開催中の「浜名湖花博」*のNPO法人・屋上開発研究会の展示コーナーに2004年8月14~22日まで出展します。これは、植栽基盤となる薄層マットと、これにマッチしたオリジナルの苗、ならびに当社が既に特許を出願している固定法の組み合わせによって可能になったものです。
| 既存建物など荷重制限のある建物の屋上を緑化するためには、植物が生育する土壌をできるだけ薄く軽量化することが必要です。これまで、薄層土壌でも生育しやすい強健なベンケイソウなどの多肉植物セダム属を対象にした屋上緑化システムが開発されてきていますが、色や形状の異なる他の植栽も栽培したいというニーズが高まっていました。 しかし、これら観賞ニーズに耐えられる植物を栽培するには、ある程度の土壌の深さが要求され、従来の軽量土壌を用いる薄層緑化工法では栽培が困難でした。今回は、アースコンシャス(株)、山崎産業(株)、千葉県総合農業研究センターの協力を得て、草花や低木を対象にした軽量の屋上緑化システムの開発を進めました。 |
![]() 実証庭園(竹中技術研究所) |
| 今回開発した、観賞ニーズに対応可能な薄層屋上緑化システムは、草花や低木など比較的丈のある植栽を対象にしつつも建物に負担をかけない軽量の屋上緑化システムです。土壌の軽量化を図りながら、丈のある植栽を可能とにするために、植栽基盤と植物材料の両面で技術のアッセンブルを行いました。 植栽基盤については、排水層・保水層と屋上面への固定治具で構成される「保水・排水マット」を採用しました。「保水・排水マット」は縦500mm×横500mm×厚さ35mmの大きさで、植物材料を含めたシステム全体の湿潤時の重さを60kg(芝の場合40kg)と従来技術の半分以下にまで低減させており、積載荷重制限のある既存建物屋上でも十分採用が可能です。また、植栽基盤である「保水・排水マット」を建物に固く固定する治具を開発したことによって、最大16,600N/m²(1,660kgf/m²)の負圧に対応できることから、強風が吹く100mを超える超高層建物の屋上(通常都心の高さ100mの建物での風荷重は260~470kgf/m²、高さ140mの場合で300~540kgf/m²程度)でも緑化ができます。 植栽については、維持管理の簡易化の観点から、「芝類」「バーベナなどの草花類」「ハイビャクシン、ツルマサキなどの低木類」など、施肥、薬剤散布、剪定などが比較的低減できる35種類の植物に絞っています。これらの植栽は、縦250mm×横250mm×厚さ40mmの大きさの「マット植物」として優良なナーサリー(種苗生産者)で生育され、一定程度成長したところで「保水・排水マット」を敷設した建物屋上に運搬され設置されます。 |
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「観賞ニーズ対応型薄層屋上緑化システム」は、これまで和歌山ガスビル、明治安田生命ビル街区再開発計画などのプロジェクトに採用されており、2004年9月竣工の竹中工務店東京本店新社屋でも採用します。今後は、より一層の維持管理の簡易化、機能の高度化に向けた技術開発を進めながら、屋上緑化の多彩なメニューを取り揃え提案力の向上に務めます。
参考:植栽が可能になった35種類の植物
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