Solution
月や火星での長期滞在に
向けた研究開発
-宇宙の食と住-
宇宙で快適に暮らす未来に向けて
“食と住”に取り組んでいます

人類の活動領域が拡大し、宇宙開発の国際協力が進む中、有人月面探査や火星探査、さらに宇宙滞在や宇宙旅行が近い将来に実現されると考えます。このような長期滞在においては、居住生活に関する技術が不可欠です。
竹中工務店は、宇宙で快適に暮らす未来に向けて、“食と住”に取り組んでいます。

世界初となる宇宙での袋型培養槽技術によるレタス栽培の実証実験を国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟で実施しました。
向井千秋さんのインタビューを含む実験プロジェクト記録動画です。

長期滞在に向けた病虫害・ウイルスフリーな「宇宙農場システム」

宇宙で食物を栽培するための課題

長期滞在においては、Quality of Life 向上の一つとして、新鮮な食物の提供が必要だと考えます。しかし宇宙のような隔離された場所での食物の栽培は、特に病虫害やウイルスの防止、緊急時の食料のバックアップシステムが不可欠となります。さらに、栽培施設の運用エネルギーや、建設資材の軽量化も大きな課題となっています。

  • 袋培養システム(キリン中央研究所)  低圧植物育成チャンバー(千葉大学)        
  • 低圧栽培の考え方

宇宙農場システムの概要と特徴

本システムは、宇宙空間での持続的な長期滞在に向けた、病虫害フリーで緊急時バックアップも可能な農場システムとして、JAXA、キリンホールディングス、千葉大学、東京理科大学スペース・コロニー研究センターと共同研究開発したものです。小ロット多品種密閉型栽培の袋培養技術を用い、高クリーン度環境内で栽培することで、植物病原菌や害虫の侵入を防ぎ、移住時から居住フェーズに合わせ、需要に応じて新鮮な食料を供給できます。また低圧環境での栽培は、施設構造物の応力負荷を減らし、宇宙まで運ぶ資材量の低減やランニングコスト低減につなげています。

               

宇宙農場システム概念図

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産学連携による宇宙滞在技術の研究

東京理科大学「スペース・コロニー研究センター」への参画

竹中工務店は、東京理科大学スペース・コロニー研究センター※1の設立準備段階から参画し、 2030年以降の宇宙滞在に必要な技術の研究開発に取り組んでおり、特に居住空間の衣・食・住に視点を置いた研究活動を推進しています。近い将来訪れる“月居住”や“火星居住”における、長期滞在施設への適用を目指しています。

  • スペース・コロニー研究センターは2021年3月31日で終了しました。
    同年4月1日に設立されたスペースシステム創造研究センターに継続して参画しています。

東京理科大学スペース・コロニー研究センター(センター長:特任副学長 向井千秋さん)による概念図

 

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