立命館アジア太平洋大学(APU)『Green Commons』
100以上の国・地域の多様な国籍・文化が混ざりあい、⼈・地域を育み続ける学びの森
- ・APUは学生・教職員の約半数が外国籍という全国的にも類を見ない多文化共生の大学で、協働学習や日本語・英語での二言語教育が特色です。
- ・Green Commonsはサステイナビリティ観光学部新設を契機として整備された新たな教学棟です。
- ・参加型デザインで、教職員や学生、卒業生、地域とともにAPUらしい学び舎をかたちにしました。
- ・①学びの変化に対応する新たな学びの場、②イノベーションを生みだす新たな研究空間、③交流活動を生み出す多様なコモンズを計画しました。
- ・多様な居場所で多様な活動を内包し、緩やかにつながり、交流できる空間自体が、サステイナブルでインクルーシブなありようを体現します。
設計担当者のコメント
心理的安全性の高い建物をつくることはインクルーシブにとって大切だと感じました(永井)
木造へ挑戦するという共通の目標設定が、インクルーシブな環境づくりに寄与したのではないか(野村)
平均的なユーザーにもいろんな人がいる。異なる個性を持つ学生たちが過ごせる大らかな居場所をつくれた(金井)

「木」の学び舎をつくる。同じ目標を目指すことで各々の個性が響きあう参加型デザイン
歴史的・文化的・社会的背景の異なる人たちが「木」について語り合うことで、個性が響き合い、新たな発想が生まれる強みになりました。

多様な歴史的・文化的・社会的背景の異なる学生や教職員が、「木」について学び語り合うことで、それぞれの個性の響き合いが起き、新たな発想が紡がれていき、APUらしい空間を創造しました。

西洋と東洋の大工道具で文化の違いを比較しながら、地域住民も一緒になり、多様な個性が互いを認め合うインクルーシブな学びを象徴する、個性あるピースの集合からなる木片アート壁を作成しました。
「APUらしい」を合言葉に、自分らしく居られる、人とゆるやかにつながれる多様な居場所
APUのコミュニティの中で醸成された「APUらしい」をキーワードとして、「ちがい」を乗り越え、個性を尊重することで、各々が安心できる居場所をつくりました。

大分県産スギのやさしい香りが多様な価値観・活動を優しく包み込み、なんとなく人の営みが見えて互いが影響し合う心理的安全性の高いグリーンコモンズステージ。

大人数が交流する吹抜けだけでなく、少人数や一人になれる多様な場を設け、自分のペースで交わりを選択できるようにしました。

トイレ以外の用途を併設し視線に配慮することで、使うことのバリアを無くしたインクルーシブなオールジェンダートイレ
所在地:大分県別府市
竣工年:2023年
延床面積:約6,500m2
建築主:学校法人立命館
設計施工:竹中工務店
設計監修:学校法人立命館 キャンパス計画室