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再生医療、バイオ創薬、感染症対策施設の安全性確保の検証に着手
最高レベルの気密性能を有する「バイオクリーン・バイオセーフティ実験施設」で
オープンイノベーション推進

リリース

2016年6月20日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:宮下正裕)は、当社技術研究所内(千葉県印西市)に完成した「バイオクリーン・バイオセーフティ実験施設」を本格稼働しました。
当施設は、先端医療・医薬品関連施設の計画・運用に係る知見の蓄積と建築主が抱える課題解決を目的に、オープンイノベーションで再生医療、バイオ創薬、感染症対策施設の安全性確保の検証等関連分野の研究開発を推進するものです。施設の気密性に関して、完成後に得られた検証結果から、国内最高レベルの気密性能を有することが確認されました。今後、本施設で得られた研究の結果は順次公表していく予定です。
なお6月29日(水)~7月1日(金)に東京ビッグサイトで開催される第29回インターフェックスジャパンにて、当施設の紹介をさせて頂きます。

取組みの背景

政府は健康・医療戦略を掲げ、国民の「健康寿命」延伸の実現に向け、世界最高水準の医療・医薬品の産業化を促進しています。当社は、今後急速な市場拡大が見込まれる「再生医療」、「バイオ創薬」関連施設の建設市場での取組みを強化すべく、当実験施設の構築を行いました。


実験施設の概要

当社の構築した「バイオクリーン・バイオセーフティ実験室」は、入退室に必要な複数の部屋と封じ込め性能を有する実験室で構成されています。実験室の気密性能は、国内最高レベルであることを実証しています。再生医療・バイオ創薬分野の施設で必要とされる、(1)実験室に菌を持ち込まない  (2)実験室から外に菌を持ち出さない  (3)必要に応じて室内を除染できる、
といった環境を確保し、ハザード物質に見立てた模擬粉体を使い、封じ込め性能を実空間で検証します。これにより、最適な施設構築・運用の総合的なソリューションを提供します。

実験室の内観

実験室の内観

実験室のレイアウト

実験室のレイアウト


実験施設の機能

1. 無菌環境と封じ込めを両立するために、フレキシブルに室間差圧を制御できる
2. 室間差圧は、PLC(プログラマブルロジックコントローラー)※1によって任意に設定できる
3. 実験機器の設置を想定して、様々な気流性状、空調条件が設定できる
4. 高度な気密性能を確保するために、部位ごとに気密施工の性能比較ができる
5. 気流やハザード物質に見立てた安全な模擬粉体や菌を使った挙動が見える
6. 発がん性のあるホルムアルデヒドに替わる薬剤の滅菌・除染効果の評価ができる
※1 PLC:プログラムによって順序や条件を設定し、風量調整ダンパー等の機器を制御する装置

実験施設の活用

政府が成長戦略の柱として掲げる「再生医療」の分野では、民間企業の投資も見込まれる細胞調整施設(Cell Processing Center:CPC)における清浄空気の供給方法や適切な差圧管理など、再生医療製品※2の品質確保と適切なコストを考慮した構造・設備の標準化や運用管理方法について実証研究を行います。
また近年市場の拡大が続いているバイオ創薬の分野では、バイオ医薬品※3製造にあたり課題の一つである交差汚染防止に向けた除染効果の実証をはじめ、室間差圧の設定、気流制御による実験室でハザード物質の封じ込め性能の検証を行います。独自開発した安全な模擬粉体を用いて封じ込め性能を定量的に把握するなど、次世代のバイオ医薬品の製造工程に対応するフレキシブルな施設・設備の構築方法について提案します。

※2 再生医療製品: 身体の修復や疾病の治療等を目的に人や動物の細胞に培養等の加工を施したもの、遺伝子治療を目的に人の細微に導入して使用するもの
※3 バイオ医薬品: 有効成分がタンパク質由来(成長ホルモン,抗体など),生物由来の物質(細胞,ウイルス,バクテリアなど)により製造される医薬品

オープンイノベーションの推進

本実験施設を大学・研究機関・製薬会社及び医療・製薬機器メーカーとのオープンイノベーションの場として活用し、技術・産業の発展に貢献していきます。
バイオ創薬、感染症対策施設ではバイオセーフティ確保が求められます。既に、外部機関と当実験施設を活用した室圧・気流制御、封じ込め性能の評価に関する共同研究を開始しました。
再生医療製品を扱う細胞調整施設(CPC)では、高度な無菌環境が求められます。近く、改正薬事法に対応したCPCの構造、設備の要件が提示される予定ですが、この分野についても順次共同研究に着手する予定です。