-いきものアイ-
企業のサステナビリティ経営や自然関連財務情報開示(TNFD)対応の進展により、生物多様性への取り組みを客観的なデータで示すことが求められています。
「いきものアイ」は、竹中工務店と北海道大学が共同開発したAI・IoT活用の生物自動モニタリングシステムです。水場に集まる鳥類などを24時間365日自動で撮影・記録し、AIが種を判別します。継続的な観測データの蓄積により、生態系の状態や緑地利用状況を定量的に把握し、TNFD対応や緑地認証取得に必要なエビデンスの確保を支援します。
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システムの外観 -
種同定後の写真
このようなお悩み・課題はありませんか?
- ● 「自然共生サイト」「ABINC」などの緑地認証を取得・維持するためのエビデンス(生物データ)を確実に残したい。
- ● 専門家による従来の目視調査では、観測が年に数日程度に限られ、生きものが現れるタイミングを逃してしまう。
- ● 定期的な生態調査にかかる専門家への委託コストや手間を削減しつつ、精度の高い通年データを蓄積したい。
- ● せっかく整備した緑地を活用して環境学習や交流の取り組みを行いたいが、具体的に何をすればよいか分からない。
なぜ今、企業が管理する建物周辺の緑地において、継続的な生物モニタリングが必要とされているのでしょうか。その背景には、企業のサステナビリティ経営や環境保全への取り組みを「定量的かつ客観的なデータ」として示す必要性が高まっていることがあります。
これまでの緑地づくりは、多様な樹種を植えるといった環境の器を整えることが中心でした。しかし現在では、「そこに実際にどのような生きものが集まり、生態系が育まれているか」という効果の検証が重視されるようになっています。企業が自然共生サイトやABINC、TSUNAGといった緑地認定・認証を取得し、それを維持していくためには、継続的な生物調査によるエビデンスの提出が不可欠です。
ソリューションの概要(いきものアイとは)
「いきものアイ」は、竹中工務店と北海道大学が共同開発した、AI画像処理とIoT技術を活用した生物の自動モニタリングシステムです。水場に集まる野生動物の習性を利用し、水盤とカメラを組み合わせることで、緑地を利用する鳥類などを24時間365日自動で撮影・記録します。AIが自動で種を特定し、確実な観測データを蓄積します。現在42種類の鳥類識別に対応し、今後、鳥類60種、哺乳類15種へと対象を拡大する予定です。
技術の特徴
AIによる高精度な種同定
カメラが捉えた映像からAIが自動で生きものを検知・識別。専門家の知見に依存せず、高精度な種判別を実現します。
24時間365日の連続モニタリング
通年での自動観測により、従来のスポット調査では捉えきれなかった季節変動や、希少な飛来の瞬間も逃さず記録します。
リアルタイム配信と環境教育への応用
観測した生きものは種ごとの生態情報と併せて表示可能。水盤を利用する様子を動画記録・配信できるため、環境教育コンテンツとしても活用可能です。
導入のメリット
確実なデータ蓄積で、緑地認証取得とTNFD対応を支援
「自然共生サイト」や「TSUNAG」「ABINC」などの緑地認証の取得・維持には、継続的な生物モニタリングのエビデンスが不可欠です。「いきものアイ」が自動記録した画像データは、申請時の客観的で信頼性の高い証明として機能し、企業の自然に対する貢献(ネイチャーポジティブ)の可視化に寄与します。
調査コストを最適化し、通年の網羅的なデータを獲得
従来の専門家による目視調査はコストが高く観測期間も限定的でした。本システムを導入することで、人的な調査コストを抑えつつ、圧倒的なデータ量の蓄積が可能になります。出現タイミングのミスマッチを防ぎ、年間を通じた緑地の保全効果を定量的に把握できます。
実証実験による実績
システムの効果は、都市部および郊外の異なる環境において実証実験を行い、有用性が確認されています。例えば、高層ビルが立ち並ぶ都市緑地である大手町ホトリア広場(東京都千代田区)では14種の鳥類を確認し、また、豊かな自然に囲まれた竹中工務店清和台研修所(兵庫県川西市)では48種の鳥類の飛来を確認しました(※撮影された画像を目視により分類した種を含む)。立地条件を問わずモニタリングが可能です。
想定される適用用途・施設
- ● 大規模オフィスビル/複合施設等の公開空地(屋上緑化・地上部緑地)
- ● 工場/研究施設/キャンパス等の敷地内の緑地
- ● 物流施設/データセンター等の周辺緑地
- ● 企業林等の広大な樹林地
まとめ
建物や敷地内の緑地は、単なる景観要素にとどまらず、地域の生態系ネットワークを支える重要な拠点としての役割が期待されています。「いきものアイ」は、これまで見えにくかった「生きものたちの営み」をAIとIoTの力で可視化するシステムです。当社は、本システムをはじめとする多彩な環境ソリューションを通じて、お客様のネイチャーポジティブ経営と企業価値の向上を支援し、人と自然が共に響きあう持続可能な社会の実現をサポートしてまいります。
関連リリース
2026.01.27 AI・IoT活用の生物自動モニタリングシステム「いきものアイ」を開発 鳥類を自動識別、生物多様性の可視化を実現
