新型の部屋免震システムを開発~バイオ診断薬拠点のクリーンルームに初適用~
2019年6月28日
株式会社竹中工務店
竹中工務店(社長:佐々木正人)は、床・壁・天井を部屋ごと一体で免震化する部屋免震システムを開発し、シスメックス株式会社のバイオ診断薬拠点「テクノパーク イーストサイト」(神戸市西区)のクリーンルームに初適用しました。地震時に、室内の設備機器の転倒や床・壁・天井の損傷を防ぐことで、安全性の確保に加え、室内の気密性や空気清浄度を維持し、地震時における研究開発や製造等の事業継続を支援します。
当社では、すでに、吊り下げ式の部屋免震システム(特許出願済)を2018年に開発していますが、新型システムの追加により、免震化する部屋に合わせた柔軟な提案が可能となりました。今後は、気密性や空気清浄度の維持・管理が求められる様々な用途の重要諸室(再生医療、バイオ関連施設等)を中心に、本システムの幅広い展開を目指します。
吊り下げ式部屋免震システム:https://www.takenaka.co.jp/news/2018/03/02/index.html
部屋免震システムの概要
- ①床・壁・天井を一体としたフレーム下部に免震装置を設置するものです。地震時の揺れに対し、部屋全体が水平にゆっくり移動することで、設備機器の転倒や床・壁・天井の損傷を防ぎ、地震後の室内被害を最小限にとどめます。
- ②免震エリア外からの出入口や配管ダクトには免震エキスパンションジョイント、免震継手を設置し、非免震エリアとの変位差を吸収する仕組みを用いています。
- ③空調制御やメンテナンス用の空間として、本システム周辺の免震クリアランス部や床下スペースを有効活用しています。これまでにないメンテナンスや空調制御(特許出願済)により、さらに高度な環境制御を実現しました。
- ④ローコスト・短工期で導入が可能です。導入後の対象エリアの拡大や、既存建物への改修工事での導入も可能で柔軟性に優れます。
- ※免震エキスパンションジョイント:免震部分とその外部をつなぐ床・壁・天井部材で、地震時の免震の水平の動きに追従できる機構となっています。主にスライド式、せり上がり式などがあります。
部屋免震システム開発の背景
建物全体に免震構造を採用するには、工事期間や建物の全周囲の免震クリアランス空間を確保する必要があります。特に既存建物の免震化工事には、煩雑で大がかりな工事や、施工中の安全、振動、騒音等への配慮が必要となります。また、クリーンルーム等、清浄な空気環境が必要な施設において、従来型の床のみの免震システムでは、地震時の壁・天井パネルの損傷による清浄度管理への影響や、精密機器等の転倒による研究・製造等の中断が問題点となっていました。
このたび、お客様のニーズにお応えし、容易な工事で導入が可能であり、地震時の室内の空気清浄度、気密性を確保できる付加価値の高い新しい耐震メニューとして部屋免震システムを開発しました。
環境性能実測状況
部屋免震システム室内の環境性能について実測・検証を行いました。高い室内環境性能を確保していることを確認するとともに、実測データを用いて様々な用途に応じた空調メニューを構築しました。
シスメックス株式会社 テクノパーク イーストサイト 概要
| プロジェクト名 | シスメックス株式会社 テクノパーク イーストサイト |
|---|---|
| 建築主 | シスメックス株式会社 |
| 建築地 | 神戸市西区高塚台 |
| 竣工 | 2019年2月 |
| 設計・施工 | 竹中工務店 |
尚、7月3日より東京ビッグサイトで開催されるインターフェックスジャパンの当社ブースにおいて、当工法の詳細について説明させていただく予定です。
