港区新橋の登録有形文化財「堀ビル」の保存活用―歴史を受け継ぎ、イノベーションを誘発するシェアオフィスへ―

2020年12月8日
合資会社堀商店
株式会社竹中工務店
gooddaysホールディングス株式会社

合資会社堀商店(社長:堀英一郎)、株式会社竹中工務店(社長:佐々木正人)、gooddaysホールディングス株式会社(社長:小倉博)の事業子会社のグッドルーム株式会社(社長:横田真清)は、東京都港区新橋に立地する国の登録有形文化財「堀ビル」の保存活用事業に着手しました。
竹中工務店は、堀ビルのオーナーである堀商店の会長(堀信子)と、建物のマスターリース契約を締結し、改修工事を進め、gooddaysホールディングスの子会社のグッドルームの運営により、シェアオフィスとして2021年4月の開業を目指します。

1932年(昭和7年)竣工の堀ビルは、地下1階地上5階建ての鉄筋コンクリート造の建物で、建築金物の製造販売を行う堀商店のオフィスとして誕生しました。
外堀通り沿いの交差点の角地に立地し、テラコッタタイルを基調として、水平に窓が連続する特徴的な外観を有し、建物の内外に渡って様々な装飾が施されています。その建物の価値が認められ、1989年には東京都の選定歴史的建造物に、1998年には国の登録有形文化財に登録されました。
東京メトロ銀座線新橋駅から徒歩1分ほどの利便性の良さと、歴史的建造物の深みのある空間を活かし、スタートアップ企業の集積他、イノベーションを誘発するシェアオフィス空間の創出を進めていきます。

建物概要

所在地 東京都港区新橋二丁目5番2号
敷地面積 192㎡
建築面積 172㎡
延床面積 875㎡
構造 鉄筋コンクリート造
階数 地下1階、地上5階
竣工年 1932年(昭和7年)
原設計 公保 敏雄・小林 正紹
所有者 堀信子(堀商店会長)
改修設計 竹中工務店
改修工事 竹中工務店
その他 登録有形文化財、東京都選定歴史建造物

合資会社堀商店

堀商店は1890年に創業し、創業当時は最新の欧米の錠前・建具金物また暖炉金物などの輸入販売を行い、大正の初めには自社による錠前・建具金物、そして船舶金物などの製造販売を始め、西洋金物店としての地位を築きました。以来、錠前、建具金物を中心に数々の独自性のある革新的な製品を開発しています。「安全性が高く堅牢なこと」、「質感のある重厚なデザイン」を理念とし、安心して末長く使っていただけることを第一に、製品開発からアフターサービスまで、きめ細かく対応しています。

株式会社竹中工務店の新規事業「レガシー活用事業」

竹中工務店は、1610年の創業以来、多様な歴史的建築物の保存活用の設計や施工で携わっています。これらの設計と施工で培った知見とノウハウを活かして、所有者から建物を一括で借り受ける(マスターリース)など、事業への参画を選択肢に加え、歴史的建築物を活用する新規事業「レガシー活用事業」をスタートしました。初弾として2018年に東京の九段下に立地する登録有形文化財「旧山口萬吉邸」の保存活用を開始し、堀ビルも「レガシー活用事業」として保存活用を進めていきます。

グッドルーム株式会社のシェアオフィス「GOODOFFICE」

グッドルーム株式会社は、創業10年目の節目となる2019年に「GOODOFFICE」の運営事業を開始しました。コンセプトは、「“その人らしい“働き方とビジネスの成長を応援するレンタルオフィス」。暮らし方提案企業としての「居心地の良さ」にこだわった空間と、「柔軟性とコストパフォーマンス」とを両立させた新しい形のオフィスを、全国のスタートアップ企業へ届けています。2020年12月現在、東京・大阪・福岡の全国3都市で、7拠点を展開しています。