「建設デジタルプラットフォーム」の構築によるデジタル変革の取組み

竹中工務店（社長：佐々木正人）は、デジタル変革の加速に向けて、営業から維持保全に至る一連の建設プロセスにおけるプロジェクト業務や人事・経理等、事業に係るすべてのデータを一元的に蓄積、ＡＩ等で高度利活用するための基盤として「建設デジタルプラットフォーム」をクラウド環境に構築し、2021年11月より運用を開始しました。
「建設デジタルプラットフォーム」を活用し、「デジタル変革により2030年に目指す姿」の実現に向けて2022年度中に全業務のデジタル化を図ります。以降もデータ蓄積と新たなデータ取得をすすめ、ＡＩの精度向上及び適用範囲を拡大していきます。
「建設デジタルプラットフォーム」により、建物及び業務プロセスのデジタルツインの構築を目指し、建設業界のデジタル変革を牽引します。

「建設デジタルプラットフォーム」はデータレイク^※1とＩｏＴ・ＢＩ^※2・ＡＩが一体で機能するデータ基盤とアプリケーション群の統合基盤です。データ基盤では、営業・設計・見積・工務・施工管理・ＦＭ支援サービスや人事・経理等、事業に係るすべてのデータを一元的に蓄積し、ＢＩによる可視化、ＡＩ等による分析・予測を行うことで意思決定をサポートします。順次整備を進めている各種アプリケーションと連携し、多岐にわたる業務でのデータの高度利活用を実現します。
これまで個別に蓄積していたデータを「建設デジタルプラットフォーム」に集約したことで、プロジェクト業務や事業管理でのＡＩ活用が可能となり、例えば設計領域では構造設計における試算や断面検討、生産領域では施工管理人員の予測を実現しました。
また「建設デジタルプラットフォーム」により、協力会社と共同で建設資材の搬入・据付状況をＩｏＴで集約・蓄積しＢＩＭと連携する等、施工デジタルツインの実現に向けた様々な取組みを進め、施設運用でのデータ活用へとつなげていきます。
引き続き、実施中の竹中新生産システム^※3の展開やＢＩＭ活用の推進活動と連動した業務のデジタル化と、大量データによるＡＩの継続進化により、ものづくりの大幅な生産性向上を含めた事業の効率化と、社会とお客様への新たな価値創出を進めます。

当社では、「お客様の課題解決と事業機会の供出」、「建築とそのプロセスでのサステナブルな価値提供」及び「圧倒的なお客様満足を生み出すものづくり」を「デジタル変革により2030年に目指す姿」として策定しました。

この「デジタル変革により2030年に目指す姿」の実現に向けて、今回構築した「建設デジタルプラットフォーム」と、当社開発済のスマートビル実現のためのサービスプラットフォーム「ビルコミ®※4」や、ロボットの自律走行・遠隔管理プラットフォーム「建設ロボットプラットフォーム※5」等との連携を深め、建設事業から施設運用に至るトータルな展開をしていきます。
また地域社会における様々なデータプラットフォームとの連携も進め、企業の枠を越えたビジネスとデータ活用を展開することで、「まちづくり総合エンジニアリング企業」として新しい建築・まちづくりサービスの提供を目指します。