空気を入れるだけで設置出来る粉塵飛散防止用簡易養生壁「ウォールQ」を開発
2024年5月22日
株式会社竹中工務店
竹中工務店(社長:佐々木正人)は、株式会社アクティオ(本社:東京都中央区、社長:小沼直人)、朝日機材株式会社(本社:東京都千代田区、社長:瀬古剛一郎)、アキレス株式会社(本社:東京都新宿区、社長:日景一郎)と共同でリニューアル分野の作業所において、空気圧を用いた支持体の採用により、気密性が高く、少人数・短時間で養生として設置可能なユニット壁「ウォールQ」(特許出願済、アキレス株式会社が商標出願済)を開発しました。
当商品は、これまでに開発した空気圧を用いた「エアーQ」(株式会社アクティオの登録商標)や「すぽっとQ」(特許出願済、アキレス株式会社が商標出願済)と称した構造体を応用したもので、空気圧を用いた支持体(以後、気柱と記載)と養生シートで構成されている簡易パーテーションとなっており、屋内局所の粉塵飛散防止としての機能を持たせた製品としました。
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「ウォールQ」にはT字型と門型の2種類があり、用途に応じての使い分け・寸法調整が可能で、付属のブロアーで空気を注入すると短時間で仕様の大きさに膨らみます。
T門型:長さ×幅×高さ(単位:㎜)=1800×180×1900~2400
T字型:長さ×幅×高さ(単位:㎜)=800~1800×180×1900~2400

従来の屋内改修工事ではテナントが入居したままの作業が多く、テナントの営業終了後に作業区画を設置し、突っ張り棒や単管などのような骨組みの上から養生シートを貼り付け、さらに養生テープなどを利用し隙間養生を行っていました。作業エリアから外部への埃の飛散を防ぐ大掛かりな養生には、多大な作業時間を要していました。そのため、実際に工事を行う際には施工時間に影響が出ていました。
しかし、今回開発した「ウォールQ」は作業場所の養生を簡易に行うことができ、短時間で設営・撤去が可能であり、改修工事等での施工時間が確保できます。
突っ張り棒と埃飛散防止シートを用いた従来の養生方法と、ウォールQを用いた養生方法で作業に要する時間を比較したところ、同様の養生範囲を従来であれば2人で約4時間かかるところが、ウォールQを用いた場合は、2人で約1時間半程度と従来の養生方法より短時間で設営することが確認できました。撤去に関しても気柱の空気を抜いてシートを剥がすだけで撤去が完了するため、5分程度の短時間で作業を終えることができます。
作業場所の養生を簡易に行うことができる「ウォールQ」は下記のような特徴を持っている商品です。
- ・膨らませた気柱に専用のシートを貼り付けるだけで簡易かつ短時間で設置可能
- ・上部気柱の両端部にある面ファスナーでウォールQ同士を簡単に接続可能
- ・専用シートにも面ファスナーが取り付けられており、シート同士の接続可能
- ・専用シートの面ファスナー部分を出入り口として利用可能
- ・気柱の足元にあるエアージャッキも気柱同様に付属のブロワーを用いて空気を注入することで簡易に高さ調整可能(30㎜~300㎜)
今後の生産はアキレス株式会社が担当し、レンタル及び販売は株式会社アクティオが担当、当社と朝日機材株式会社が共同で普及展開を図り、建設業界の省人化・省力化を推進し、建設技能労働者の作業環境の改善に寄与する商品の開発を、継続していきます。