2025年度(第88期)中間決算概要 及び 当期業績見通し
2025年8月29日
株式会社竹中工務店
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、個人消費の持ち直しと企業収益の改善を受け、緩やかに回復していますが、国内の物価上昇の継続や不安定な国際情勢等の影響を受け、依然として不透明な状況が続きました。
建設業界においては、公共投資は底堅く推移し、民間設備投資は堅調な企業収益を背景に持ち直しの動きが見られたものの、建設資材価格の高騰と労務費の上昇が継続し、経営環境は予断を許さない状況が続きました。
このような状況下において、当社グループは経営理念である「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」を基軸とした品質経営と企業体質の強化を第一義とする健全経営に徹するとともに、生産性の向上と働き方改革を推進し、建設事業の高度化と開発事業の収益基盤拡大等により業績の向上に努めました。その結果、受注高、売上高及び売上総利益ともに前中間連結会計期間に比して増加しました。
当中間連結会計期間における当社グループの連結業績は、売上高が前中間連結会計期間比0.1%増の7,723億円余、損益面では、建設事業において低採算工事が減少したことにより、営業利益が前中間連結会計期間比60.8%増の528億円余となりました。経常利益は前中間連結会計期間比37.9%増の601億円余、親会社株主に帰属する中間純利益は前中間連結会計期間比58.9%増の484億円余となりました。
当社においては、売上高が前中間会計期間比3.2%減の5,579億円余、営業利益が前中間会計期間比112.7%増の399億円余、経常利益が前中間会計期間比61.4%増の492億円余、中間純利益は前中間会計期間比85.9%増の425億円余となりました。
当中間連結会計期間における当社グループの連結業績(連結法49 社+持分法14 社=計63 社)及び当社単体の業績は以下のとおりです。
1.中間決算概要
連結は増収・増益、単体は減収・増益
主たる項目の実績額と前中間期増減率の状況は下表のとおり。

- ※1実績額欄は完工利益率を記載している。
- ※2次期繰越工事高については、前期末増減率を記載している。
2.当期業績見通し
当期(2025年12月期)の業績見通しは以下のとおりです。
日本経済は緩やかな回復基調にあるものの、米国の通商政策の影響や国内外の金融政策の動向等を注視する必要があります。国内建設事業においては、公共工事・民間工事ともに堅調な建設需要が見込まれる一方、資材価格ならびに労務費の上昇による建設コストの増加が懸念されます。国内開発事業においては、ホテル市場のインバウンドによる高い宿泊需要とオフィス市場の大都市圏における空室率の低下ならびに賃料の上昇による下支えが期待されます。海外事業においては、アジア・欧州を中心に堅調に推移しているものの、不確実性を増す国際情勢とそれに伴う投資動向への影響については引き続き注視が必要です。
このような状況の中で、当期については、連結・単体とも「減収・増益」の見通しです。プロジェクトの大型化、物価の高騰、担い手の減少等の様々な課題への対処を続ける中、予断を許さない状況ですが、社会とお客様への貢献を通じて業績の改善に取組んでまいります。
(1)連結業績

(2)単体(個別)業績
