AI・IoT活用の生物自動モニタリングシステム「いきものアイ」を開発鳥類を自動識別、生物多様性の可視化を実現

2026年1月27日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:佐々木正人)は、北海道大学(農学研究院 山田浩之研究室)との共同研究により、AI・IoT技術を活用した生物自動モニタリングシステム「いきものアイ」を開発し、2026年1月28日(水)〜30日(金)に東京ビッグサイトで開催される「グリーンインフラ産業展2026」にて実機展示します。
本システムは、水場に集まる野生動物の習性・特性を利用し、水盤とカメラを組み合わせ24時間365日自動で撮影した映像をAI画像処理により鳥類の種を特定・記録します。高精度な種判別と継続監視により、人の目視による調査では捉えづらい季節変動を含めた通年データの蓄積が可能になりました。TNFD※に基づく開示の広がりで高まる緑地認証取得のニーズに対応し、認証申請時のエビデンスとなる緑地を利用する生きもののデータの自動蓄積により認証取得・維持を支援します。

  • TNFD:自然関連財務情報開示タスクフォースの略称。企業・団体が自身の経済活動による自然環境や生物多様性への影響を評価し、情報開示する枠組みの導入が進んでいる。
機器の外観
機器の外観
種同定後の写真
種同定後の写真
モニタリング結果の確認画面
モニタリング結果の確認画面

開発背景

近年、ネイチャーポジティブや自然共生への関心が高まる中、TNFDなどの普及により、企業の自然への依存・影響・リスクの開示が求められています。また、このような背景から、企業の保有する土地における保全の効果を可視化する自然共生サイト・TSUNAG・ABINC等の緑地認定・認証を取得する企業や団体が増加しており、認定・認証の取得・維持には継続的な生物モニタリングが不可欠となっています。
一方で、従来の専門家の目視による調査では、観測期間が年に数日程度に限定されることが多く、対象生物の出現タイミングと調査時期が必ずしも一致しない上に、コストも高いという課題があります。継続的なデータ蓄積や、エビデンスの取得においても制約がありました。

概要と特長

「いきものアイ」は、これらの課題を解決するため、AI・IoTの技術により通年24時間の自動モニタリングを実現するシステムです。

手法 観測期間 データ量 エビデンス
従来手法
(専門家による観測)
年数日程度 限定
(観測期間のみ)
残しにくい
いきものアイ 通年24時間 多い 確実に残る
  1. 観測対象の緑地に集まる鳥類を24時間365日自動で記録
  2. AI画像処理とIoT技術により自動で高精度識別を実現
  3. 水盤を利用する生きものを検知しリアルタイムで動画配信
  4. 観測記録は種ごとの生態と併せて表示され環境教育等としても活用可能
  5. 現在は42種類の鳥類の分類に対応
  6. 2026年中に鳥類60種、哺乳類15種類に拡大予定

実証実験

  1. 竹中工務店清和台研修所(兵庫県川西市)では鳥類48種を確認※1
  2. 大手町ホトリア広場(東京都千代田区)では鳥類14種を確認※2  
  • ※1撮影された画像を目視により分類した種を含む
  • ※2一般社団法人大丸有環境共生型まちづくり推進協会(エコッツェリア協会)と共同で実証実験を実施

今後の展開

当社は自然関連のイノベーションや多彩なソリューションを通じて、お客様のネイチャーポジティブ経営と企業価値の向上を支援してまいります。