CLTを活用した制振壁技術「KiPLUS® WALL DAMPER」を開発KiPLUS壁シリーズの第3弾が完成

2026年4月9日
株式会社竹中工務店

竹中工務店(社長:丁野成人)は、CLT※1を活用した制振壁技術「KiPLUS WALL DAMPER」を開発しました。居室や執務エリアに制振壁を設置することで、地震の揺れを早期に抑え、耐震性能を確保しながら木による快適性の高い空間を実現します。

KiPLUS壁シリーズについて

当社は、木材による付加価値向上技術として、従来の鉄筋コンクリート造や鉄骨造の架構の一部に木をあらわしで使用しながら、遮音・耐震性能などの一部を補完する設計技術体系「KiPLUS」シリーズを開発・展開してきました。
本技術は、「KiPLUS WALL」、「KiPLUS WAVY※2」に続く壁ラインナップの第3弾となります。第1弾の「KiPLUS WALL」と第2弾の「KiPLUS WAVY」は耐震壁であり、地震時に建物の変形を小さくできる技術です。一方、「KiPLUS WALL DAMPER」は制振壁であり、地震時に建物の揺れを早期に減衰させ、揺れの継続時間を短縮できる技術です。
これまでの「KiPLUS」シリーズ同様、建物の用途や構造種別に関わらず採用でき、CLTをあらわしで使用することが可能です。居室空間に面する部分や外部から見える建物周囲に配置することで、木による快適性の高い空間を実現できます。

 
余剰電力の最大活用とピーク電力抑制の図
KiPLUS WALL DAMPER設置イメージ

今後は、「KiPLUS」シリーズをはじめとする当社の中高層木造技術を通じて、中高層建物の木造化の可能性を広げ、木造・木質建築の普及と国産木材の活用に取り組み、脱炭素社会の実現に貢献していきます。

KiPLUS WALL DAMPERの概要

KiPLUS WALL DAMPERは、通常の柱・梁で構成されるフレームとCLTを鋼板およびアルミ溶射プレート※3でボルト接合することにより構成されます。一般的な鋼板同士をボルト接合した場合とは異なり、アルミ溶射プレート特有のスムーズな摩擦力を有効活用することで地震時の揺れを早期に抑制できます。また、ボルト孔を大きくしてアルミ溶射プレートを用いた接合部にずれ変形を集中させることで、CLTの損傷を防ぎ、地震後の補修を軽減します。

  • ※1CLT(Cross Laminated Timber:直交集成板):丸太から伐り出された板を各層互いに繊維が直交するように積層接着された木質建材
  • ※2KiPLUS、WAVYは竹中工務店の登録商標です。
  • ※3表面をアルミでコーティングした鋼板
KiPLUS WALL DAMPER概要図とボルト接合部拡大図

本技術は2025年5月に着工した「(仮称)ちゅうぎん丸の内ビル建設工事」にて採用を予定しています。

計画概要

所在地 岡山市北区丸の内1丁目10番101
用途 事務所
階数 地上10階
構造種別 鉄骨造 一部木造
工期 2025年5月~2026年8月
建築主 吉備興業株式会社
設計 株式会社竹中工務店
施工 (仮称)ちゅうぎん丸の内ビル建設工事 竹中・大本・アイサワ・藤木共同企業体  
ちゅうぎん丸の内ビル外観パース