C.FACTOR®
電力における
CO₂排出係数の
将来変化シナリオ
-C.FACTOR®-
将来の電力の脱炭素化を見据えた電力におけるCO₂排出係数の将来変化シナリオ「C.FACTOR」で、適切な脱炭素計画を支援

建築分野では、建物運用時のCO₂排出量だけでなく、資材調達・建設・解体までを含めたライフサイクル全体のCO₂排出量である「ホールライフカーボン(WLC)」の削減が重要です。

しかし、建物の運用期間は数十年に及び、その間に再生可能エネルギーの普及などによって電力のCO₂排出係数(※)は大きく変化していくことが想定されます。従来の評価では計画時点の排出係数を固定して算定することが多く、将来の電力の脱炭素化を十分に反映できないという課題がありました。

そこで竹中工務店は、公益財団法人地球環境産業技術研究機構(RITE)と共同で、電力におけるCO₂排出係数の将来変化シナリオ「C.FACTOR」を開発しました。将来の電力の脱炭素化を考慮しながら、「運用時」に排出されるCO₂(オペレーショナル・カーボン)と、「建設・解体時」に排出されるCO₂(エンボディド・カーボン)を総合的に評価し、建物ライフサイクル全体で適切な脱炭素計画の立案を支援します。

  • CO₂排出係数:単位エネルギー当たりのCO₂排出量を示す係数であり、空調や照明の電力消費量等に乗じてCO₂排出量を算出する際に用いる重要な数値

このようなお悩み・課題はありませんか?

  • ● 新築や大規模改修にあたり、建設時と運用時のどちらに重点を置いて脱炭素の環境投資をすべきか判断基準がない。
  • ● 建物の生涯(ホールライフ)を通じたCO₂削減に取り組みたいが、将来を見据えた評価ロジックに基づいて計画を立てたい。

ソリューションの概要(C.FACTORとは)

建物で消費される「電力」に着目し、将来の電力におけるCO₂排出係数がどう変化するかを予測した将来変化シナリオ(推計値)です。既存のホールライフカーボン評価ツールと組み合わせることで運用時と建設・解体時のCO₂排出量のバランスを評価することができます。当社のZ-CARBOとの連携も将来的に検討予定です。

C.FACTOR®

C.FACTORの3つのシナリオ

1.高排出シナリオ

温室効果ガス削減が十分に進まないケース

2.中間的シナリオ

現在の各国の政策が進展した場合の現実的なケース

3.最良シナリオ

パリ協定の目標達成に向けて脱炭素化が大きく進むケース

C.FACTORの3つのシナリオ

建築計画への活用

これらのシナリオを用いて評価することで、建物のライフサイクルを通じて、「いつ」「どの段階で」CO₂が排出されるのかを可視化。運用時の削減効果だけでなく、建設・解体時の影響も含めて総合的に評価できます。お客様とともに将来変化シナリオを選択しながら、不確実性を有する未来に対し柔軟にホールライフカーボンの評価・削減を推進します。

例えば、以下の判断ができるようになります。

  • ● 将来、電力の脱炭素化が大きく進み、電力におけるCO₂排出係数が低い → 運用時CO₂が減るため、建設時のCO₂削減(低炭素材料利用など)がより重要
  • ● 将来、電力の脱炭素化が進まず、電力におけるCO₂排出係数が高い → 省エネによる運用時CO₂削減がより重要
建築計画へのC.FACTORの活用

適切な脱炭素対策の選定を支援

省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギー活用、低炭素建材の採用、木造化などの対策について、ホールライフカーボン削減効果を比較評価。環境性能と投資効果のバランスを踏まえた意思決定を支援します。

特長

  • ● 電力CO₂排出係数の将来変化を2100年まで予測
  • ● 将来の不確実性を考慮した複数シナリオによる評価
  • ● 運用時と建設・解体時のCO₂排出量の割合を可視化
  • ● ホールライフカーボン全体で最適な削減方針を検討可能
  • ● 設計段階から脱炭素対策の比較・検討を支援

想定される適用用途・施設

  • ● 自社ビル・開発プロジェクト(中長期的な視点で建築投資全体の費用対効果を最適化したい場合)
  • ● 生産施設・物流施設・データセンター(電力消費量が大きく、将来の電力状況が事業費用や環境性能に直結する施設)
  • ● 既存ビルの大規模リニューアル(改修時のCO₂削減に係るイニシャルコストと運用時のCO₂削減に係るランニングコストの最適なバランスを見極めたい場合)

まとめ

将来の電力の脱炭素化を見据えたホールライフカーボン評価を可能にする「C.FACTOR」。電力におけるCO₂排出係数の将来変化を考慮し、運用時と建設・解体時のCO₂排出量を総合的に評価することで、建物ライフサイクル全体で適切な脱炭素戦略の立案を支援します。

「C.FACTOR」データの公開

当社は、社会全体で気候変動対策に取り組むことが重要であるとの考えから、「C.FACTOR」の一部のデータを公開しています。

データはこちらからアクセスいただけます

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